こんにちは、しーたかです。先日、ひさびさにちょっとレアなお酒をいただきました。
それがコチラ『射美(いび) 特別純米酒 15 無濾過生原酒』です。
岐阜県揖斐郡の杉原酒造のお酒です。『十四代』や『飛露喜』ほど一般の層には知れわたっていないものの、日本酒ファンには言わずとしれた超人気銘柄ですね。
ひとことで言えば芳醇旨口タイプにあたるのでしょうけど、芳醇旨口の枠に収まらない深い甘味が特徴的。飲み手を独特の世界感に引きずりこむような蠱惑的な味わいが素晴らしい!
ただ、生産量が極めて少なく、人気もあるため、定価で購入するチャンスがなかなかありません。特約店に粘り強く通えば入手できるでしょうけど、よっぽどタイミングがよくないと買えなさそうですね。
そういう理由もあり『射美』はもっぱら外飲みでいただく機会の方が多い銘柄。今回は桜木町駅の『立飲みかぐら』でいただきました。 以前当ブログで紹介したお店ですね。時間無制限飲み放題1000円の店で『射美』が置いてあるなんてちょっと信じらません…(笑)
『射美(いび) 特別純米酒 15 無濾過生原酒』ん?確かに苺を感じるような独特の風味!やはり射美は独創的ですね~。
はい、それでは裏ラベルはこちら。
『射美』の裏ラベルと言えば、いつもは商品紹介そっちのけで、酒とまったく関係ない話題が綴られることが多いのですが、今回はわりとまじめですね(笑)
今回の『射美』のコンセプトは『いちご』だそうです。
一応スペック表も貼っておきましょう。
原材料名 | 米・米麹 |
原料米 | 揖斐の誉 100%使用 |
精米歩合 | 50% |
アルコール分 | 16度 |
原料は地元・岐阜県産の揖斐の誉。地元農家と連携し、品種改良を重ねて作り上げたオリジナルの酒米です。他の酒蔵が使わないためか、酒米ハンドブック 改訂版にも載っていない品種ですね。
さて、飲んでみましょう。
香りは乳酸をまとったカスタードクリームのようなニュアンス。精米歩合50%なだけあってそれなりにリンゴっぽい果実様の香りもしますね。
口に含むと、あぁ確かにいちごを彷彿とさせるような甘旨み!クリーミーでいてこの濃密さは大人のイチゴミルク感がありますね。もしくはそうだな、いちごに練乳をかけた感じなのだろうか。
濃厚でいて妖艶な味わいは、まるで油絵のような世界観。しかし、後味はもったりしすぎずグイグイ飲めるのは酸味の賜物か。
最近は、福井県の舞美人のように酸味をメインキャストに据えるお酒もありますが、ああいったお酒はやはり例外で、基本的には酸味は補助線に徹する。往年のレアルマドリードで言ったら、中盤の底で守備を一手に担うマケレレみたいなもの。黒子がいるから主役が引き立つ。射美の濃密な甘味は酸によって光輝く、そんな気がいたしました。
そんなわけで今回いただいた『射美(いび) 特別純米酒 15 無濾過生原酒』個人的にはドストライクな一本でした。これは人気の理由がよくわかります、問答無用で旨い!
赤ワインで言ったら、1本5000円クラスぐらいの価値はあるんじゃないでしょうか?このレベルの酒が定価で買えたら嬉しいんですけど、そう多くはチャンスは巡ってこない。それだけが残念ですね。
それではまた。
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