こんにちは、しーたかです。
今回は『高砂 山廃純米吟醸 山田錦』をいただきました。
『駿州中屋』や『高砂』の銘柄で知られる、静岡県富士宮市の富士高砂酒造のお酒です。
富士高砂酒造といえば、代々能登杜氏が酒造りを続けてきた歴史のある酒蔵さん。
ウィキペディア先生によれば、かつては、能登杜氏四天王の農口尚彦氏や中三郎氏も在籍していたそうな!
マジか、お2人とも超レジェンドだよ?その頃はどんなポジションでお仕事されてたんでしょうね。まだ駆け出しの頃だったのかな?
それはともかく、能登杜氏といえばやっぱり山廃仕込みですよね~。富士高砂酒造もご多分に漏れず、伝統的に山廃仕込みを得意としてきた歴史があります。
個人的に『駿州中屋』や『高砂』は速醸のお酒を何度かいただいたことがあるのですが、山廃仕込みのお酒は飲んだことがなく、そのうちちゃんと飲んでみなければと思っていたのですね。
で!今回いただく『高砂 山廃純米吟醸 山田錦』は、興味のあった山廃仕込みのお酒であり、蔵見学で試飲した際に一番しっくりきたお酒です。
そうそう、Twitterなどで特に報告していませんでしたが、実は9月上旬に蔵見学に行ってきたんです。
富士高砂酒造は、ほぼ毎日見学を受け付けているんですよね。静岡では珍しい観光蔵とでも言えばいいんでしょうか。
所用時間は15~30分。案内してくださった蔵人さんのお話は、日本酒業界の斜陽産業っぷりを嘆くエピソードが多く、なんとも言えない気持ちになりました(笑)
で、試飲コーナーで蔵人さんが一番最初にオススメしてくださったのがこのお酒でした。他にも速醸の生原酒やひやおろしなどいろいろ味見させてもらったのですが、結果的に最初にいただいたこの山廃純米吟醸がベストだったのかなと。
ちなみに今回いただくお酒は、2019年の『International SAKE Challennge』 純米吟醸部門で金賞を受賞しています。
International SAKE Challenge - RESULTS 【審査結果】
こういった鑑評会でクラシックなタイプのお酒もきちんと評価されているのは素晴らしいことだと思います。さ、家でゆっくりやるとしましょう!
『高砂 山廃純米吟醸 山田錦』家でダラダラ飲むのに最適!甘めの煮物ときっと合うことでしょう。
『高砂 山廃純米吟醸 山田錦』の裏ラベルはこちら
スペック表も貼っておきます。
原材料 | 米(国内産)、米麹(国内産米) |
精米歩合 | 55% |
使用酵母 | 静岡酵母 |
日本酒度 | -3 |
アルコール分 | 15度 |
それではいただいてみましょう。
グラスに口を近づけると、明確なバナナ香、また黒蜜やシロップ、カラメルを連想させる香りが…!
はいはい、あ~仕上がってるねぇ(笑)穏やかで甘そうなニュアンスが伝わってきます。
口に含むと、丸くて深みのあるマイルドな甘みがゆーっくり膨らみます。黒糖、栗、微かにバニラを感じさせるコクのある味わい。
味のボリュームはそれなりにあるのに全くゴツくない、というか一種の淡さすら感じさせてくれます。ほーう。旨いですね。
なんですかねー?正直、クラシックな山廃というカテゴリーのお酒ということを差し引いても、やや田舎臭さの残るおおらかな味わいなのですが、全然嫌な感じがしません。酸味はやや強めですが、前面に押し出る旨味によってマスキングされている印象ですかね。
なめらかにゆっくり膨らんでゆっくりキレる。まるで古時計の振り子。時間がスローになっていく感覚です。
そんなわけで今回いただいた『高砂 山廃純米吟醸 山田錦』、いやーなかなかよいのではないでしょうか。
いわゆる一般的な静岡吟醸的な味わいとは全く真逆のアプローチですが、キャラが立ってて良いと思います。
常温~お燗が推奨。このお酒をお燗で飲まないのは酒蔵さんに失礼でしょう!
それではまた。
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