こんにちは、しーたかです。
今回は『天狗舞 生酛仕込 純米酒』をいただきました。石川県白山市の車多酒造のお酒です。
山廃造りで確固たる地位を築く車多酒造も、最近ではラベルのデザインを変更したり、スパークリングタイプの日本酒をリリースしたり、マイナーチェンジを図っているようですね
人によっては流行りに合わせた小手先のマイナーチェンジと感じる向きもあるかもしれません。しかし個人的には本質さえ見失わないのであればチャレンジングな姿勢は歓迎するべきだと思っています。
今回いただく『天狗舞 生酛仕込 純米酒』は、車多酒造で2017年からスタートした生酛造りでの商品です。
実はこのお酒、2017年のリリース当初にいただいたことがありまして、ブログに載せようと思っていたのですが、なんだかんだでアップせずお蔵入りにしてしまった過去があります。
当時いただいた際はオレンジやパイナップルを思わせるやや柑橘系のニュアンスと旨味、そして強い酸を感じる仕上がりでしたね~。『天狗舞』のお酒としてはやや現代的な味わいだったことはよく覚えています。しかしリピートはないかなーという印象でした
リピートはないと言いつつも今回久しぶりに購入したのは、よくお邪魔する酒販店さんが強力にプッシュしていたためです。初リリースから2年経っていますし、味の傾向も多少変わっているんじゃなかろうかと思ったわけですね。
この間、比較のためにいただいた『天狗舞』の別ブランドの『五凛 生酛 純米吟醸』は、上質な食中酒といった装いでほぼ文句のつけようがない味わいでした…!今回の『天狗舞』も大いに期待していただいてみようと思います。
『天狗舞 生酛仕込 純米酒』車多酒造さん、生酛の生産量もっと増やしましょう!力強い旨味ながらに舌に馴染むしっくり感が素晴らしいですね。クセも控えめで濃醇系の日本酒のなかでは万人ウケする1本だと思います。
『天狗舞 生酛仕込 純米酒』の裏ラベルはこちら
スペック表も貼っておきます。
原材料 | 米(国産)、米麹(国産米) |
原料米 | 五百万石 100% |
精米歩合 | 75% |
酸度 | 2.4 |
アルコール分 | 17度 |
それではいただいてみましょう。
グラスに口を近づけると、穀物系のたくましい香りにカラメル様のニュアンスを感じます。香りの時点で若干ですが山廃純米よりクセが少なく柔らかい雰囲気がしますね。
口に含むと、おおーっ開栓1日目からバリバリ前回で旨いぞ!生酛造りや山廃仕込みで造られたこの手のお酒は、早くても開栓後数日、モノによっては数ヵ月経ってから味わいのピークが訪れるケースが多いので意外ですね~。
先日いただいた五凛よりもやや濃いめの旨味ですが、ソフトでぬるりとなめらかな舌触りで渋味も丸みを帯びてよい感じですよ。
鼻から抜けるようなバニラやメープルのような香り。まったりとしたアミノ酸が心も体も満たしていくようです。
いやーいいですねっ!酔ってきたせいか、うんうん頷きながら飲んでます(笑)
酸も強いが角が取れていい具合。苦味は旨味に溶け込むよう…。むぅ~これはいい酒ですな。
そんなわけで今回いただいた『天狗舞 生酛仕込 純米酒』、力強くもなめらかな旨味の柔剛併せ持つ逸品でした。
いやーこれは買ってよかったですね!正直似たような味のお酒はいっぱいあるんですけど、開栓初日からウマいのはかなりのアドバンテージです。「天狗舞の山廃はクセが強くてちょっと…」という方でも試してみる価値はあるとありますよ。オススメの温度はやはり常温~お燗です。
その一方で、このお酒自体がレアというわけではないのですが、生産量が少ない(もしかしたら季節限定かも?)ためか購入へのハードルがやや高めなのが難点でしょうか。
今回の『天狗舞 生酛仕込 純米酒』が天狗舞の山廃純米と同じぐらい手に入りやすくなったとしたら革命的ですらあると思うんですけどいかがですかね。
ぜひこれからは生酛の生産量を増やしていただいて、山廃と生酛の両基軸で売り出していってほしいものです。満足感の高い一本でした。見かけたらまた買います!
それではまた。
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