こんにちは、しーたかです。
先日、ネットで調べものをしていたところ、面白い商品を見つけたので試しに取り寄せてみました。
それがコチラ『羽根敬喜(はねけいき) 純米酒 生』です。
ネーミングでピンときた方も多いと思いますが、富山の美酒として名高い『羽根屋』でおなじみの富美菊酒造のお酒ですね。
『羽根屋』というと、(例外もありますが)優美な香りと透明感のある味わいが魅力的なお酒で、近年首都圏を中心にその名を広く知らしめています。
その人気を裏付けるように、昨年(2016年)有楽町で開催された『富山の酒とかまぼこフェア』では、あの勝駒に次ぐ人気ぶりで、『羽根屋』ブースには絶えず行列が出来ていました。
今回購入した『羽根敬喜 純米酒 生』は、その名の通り『羽根屋』の蔵元杜氏・羽根敬喜氏の名を冠したお酒。ネットサーフィンしていたときに思いがけず見つけたのですが、富美菊酒造でこんな銘柄があるとは全然知りませんでしたね~。
よくよく見てみるとそれもそのはず。オリジナル日本酒てらしまという富山の酒屋さん1軒でしか販売されていないPB商品とのこと。道理でまったく見かけたことがないわけです。
私の周りの日本酒好きな知人に聞いてみても「聞いたことないねー」と口を揃えるばかり。うーむ、これは、知ってしまったからには飲むしかないでしょう、ということで購入した次第です。
『羽根敬喜 純米酒 生』ただただ実直で王道を行く味わい。羽根氏のストイックな生き様が垣間見れるような凄みを感じます!!
裏ラベルはなく、ラベルの脇に簡単な詳細が載っています。
原材料 | 米(国産)、米麹(国産米) |
精米歩合 | 60% |
アルコール分 | 17度 |
あまりに情報が少ないので、販売元のオリジナル日本酒てらしまページ内の商品紹介も引用しておきましょう。
羽根敬喜さんは銘酒「羽根屋」を醸造する富美菊酒造のオーナー杜氏です。この富美菊酒造にはかつて横山健二さんという杜氏がいらっしゃいました。横山さんは「常きげん」とう蔵元で新酒鑑評会日本一を取られ、また富美菊酒造でも三位以内に入り、先代が紫の風呂敷に包み皇居へ献上された酒を醸造される杜氏でした。
その後、この歴史を踏まえ羽根さんが一歩一歩今年の自分を超えていく酒造りの証として自らの名前を冠した「羽根敬喜」とう日本酒を「純米」規格で醸造し当店のみで販売させていただいております。
他の羽根屋ブランドとは一味違った、杜氏「羽根敬喜」を味わっていただければ幸いです。
うんうん、なるほど。銘柄に自身の名を付けるのって、造り手として相当な覚悟が必要ですよね。
また「他の羽根屋ブランドとは一味違った」とあるのも個人的に気になります。ひょっとして意外とガッツリパンチの効いた辛口のお酒だったりするのでしょうか?
ではさっそくいただきます!
香りは、おや?意外にも控えめ?クリーンで青々とした香りに、バナナやバニラのようなニュアンスが隠れています。やはり、はっきりとフルーティーな香りの『羽根屋』とはまったくの別物ですね…!
口に含むと、朝露のような清々しい香味とともに、やや硬さを感じる液体。淡麗辛口とは一味違うシリアスさを感じます。辛くて苦い。酸味もややありますね。スッと入ってガッとキレる。
表面だけ見てとるとすっきり辛口なお酒といえなくはないけど、その実、かなりソリッドな構造だったりするのがこのお酒。
『羽根屋』とは似ても似つかない味わいに「こんなストイックなお酒も造るんだなー」と新鮮な驚きを感じましたね!杜氏としては、本当はこういう酒を造りたいのでは?なんて思ったりもします。
と、私自身はこのお酒をかなり評価しています。ただ、周りの人にも感想を伺うべく飲んでもらったのですが「苦味が残る、辛い」と口を揃えるばかり。あまりいい反応は得られませんでした。
「ちがうんだ、辛い苦いそれだけじゃないだろ」と思いつつ、「そうですねー」と頷いてしまうのは私の悪い癖。
あまりこの酒のよさを理解されていないのが納得いかないですけど、まぁ仕方ないでしょう。
そんなわけで今回いただいた『羽根敬喜 純米酒 生』、その実直で芯のある味わいは、ストイックに酒造りに向き合う羽根敬喜氏の姿と重なるようで、非常に魅力的に感じましたね~。
と、ここまで読んで「ほう、気になるな」と思ったあなたは迷わず取り寄せてみるべき!
このお酒の良さがわかる方とは仲良くなれそうな気がします(笑)ぜひ飲んでお酒の魅力を語り合いましょう。
【2020年5月追記】オリジナル日本酒てらしまのページから『羽根敬喜』がなくなってしまった模様です。生産中止になってしまったのか…?
それではまた。
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