しーたかの日本酒アーカイブ

日本酒の魅力について、もっと語りたくなったからブログを始めたんだ

石川県・西出酒造『春心(はるごころ) 純米酒』生酛造りならではの幅のある味わいと酸。常温で最高に映える酒です。

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こんにちは、しーたかです。

個人的に石川県の酒をしょっちゅういただく機会があるのですが、以前紹介した『能登島 純米』を飲んで以来、これといってピンと来る酒との出会いがなく、どうにも記事に起こす気になれずにいました。

石川県の酒ラブなんですけど、気持ちが強すぎるせいか、ハードルを高く設定しすぎているという感があるのかもしれません…(笑)あと、巷でよく言われている「H28BYは天候不順で米の出来がイマイチ」というのも多少は影響あるんでしょうか。この辺は私はプロではないので知るよしもありませんが…。

まぁそれはともかくとして。1つ記事を書くのにも、実はそれなりの時間がかかるわけでして、どうせなら「これは」という酒を紹介したいわけですよ!!有名な酒でもいい、無名な酒でもいい、どうせなら情熱の酒を記事にしたい。

というわけで、待って待って約4ヶ月、やっと「これは」という逸品に巡り会いました!

というわけで今回は、石川県の日本酒『春心(はるごころ) 純米酒』を紹介します!
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小松市の西出酒造のお酒ですね。小松市の酒蔵と言うと、伝説の能登杜氏・農口尚彦(のぐちなおひこ)氏が一時期在籍していた農口酒造をどうしても思い出してしまいますね…。もはや農口氏は関係なくなったのに、いつまで農口の名を騙るのでしょうかね~?農口氏も別の酒蔵で復帰するという話ですし、今後のことを考えるなら潔く屋号変えた方がいいのでは、とお節介ながら思ってしまいます。

他人の褌で相撲を取る酒蔵の話はともかくとして、真に目を向けるべきは小さいながらも独力で地酒シーンをよじ登ろうと奮闘する酒蔵でしょう。

今回紹介する『春心』の醸造元、西出酒造はもちろん後者の酒蔵。バブルが終わった平成8年に経営不振で酒蔵を手放してしまったものの、「もう一度酒造りを」と一念発起、平成26年に経営権を買い戻し、再び酒造りを始めます。

この辺の話は、先日横浜高島屋で行われた催事『こだわり千華繚乱 日本酒まつり』の記事でも触れているのでよかったら覗いてみてください。

sakearchive.hatenablog.jp

不屈の精神で再び立ち上がり、19年ぶりに醸したのは先代の時代から続く『春心』

蔵元であり、酒造りに携わる西出裕恒(ひろひさ)氏は、『常きげん』の鹿野酒造で農口氏の下5年間修行されたこともあり、山廃仕込みはお手のもの。レギュラー商品の『春心』は山廃ver.と、より古典的な生酛ver.の二本立てとなっております。

西出酒造のHPによれば

蔵の酒「春心」。

昔ながらの製法で造る。

例えるなら自然の材木を適材適所に選んでつくる木造建築のような酒。

それが「春心」。

自然との共生。極めれば自然美かもしれない。

自然の力で発酵させるその製法は、お神酒としてもふさわしい。

 http://nishidesake.com/sake#scnd_kuranosake より引用

とのことです。高島屋の催事で試飲させていただいた際も、ほっこりするような温かい味わいが印象的でした。家飲みではどんな表情を見せてくれるのか、楽しみでなりません。

『春心 純米酒』飲むならゼッタイ常温で!常備酒に持ってこいな質実な酒質。純米酒ラバーは一度飲んでおくべきです!

裏ラベルはなく、表ラベルの脇に詳細が記載されてあります。f:id:sakearchive:20170714132850j:image
使用するお米は石川県産。特に表記はありませんが有機米を使っているそうです。精米歩合は70%で、アルコール度数は17度。

さて、この『春心 純米酒』、せっかくの生酛造りであるのに、ラベルのどこにも生酛造りである旨の記載がありません。

いったいなぜかというと、西出酒造では生酛造りが標準なのでわざわざ記載していないだけとのこと。

ラベルにも記載しないぐらいカジュアルに生酛で造っちゃうこのさりげなさ、格好いいですね~。

 

さて、ではそろそろいただくとしますか。まずはスペック的には常温~お燗がよさそうですが、まずは冷酒でスタートします。

グラスに注いだ液体は薄く黄色がかっていて、生酛らしい色味。

香りは穏やかで、それこそ木や樽を思わせるような温かみのある風味。円やかな米の膨らみとやや乳酸系のニュアンスを忍ばせています。

口に含むと甘みと旨みが3対7程度の割合でゆっくりと広がり、生酛由来のやや強めの酸がぐぐっと食い込んできます。

おわあああ…これはそんじょそこらのヤワな酒じゃないわ。実直。実直に生酛してます

方言強すぎてちょっと何言ってるかわからない田舎のおじいちゃんみたいな、温かみと味があるといいますか、いいですなぁこういう酒は…!!

ただ、冷酒で飲むとこの酒のポテンシャルを引き出せていない感がありますね…。

こういう酒はやはり常温でやるに限る、それもどうせなら平盃ですね!

というわけで、常温でいただきます。

おぉ…冷酒でいただいたときより米の旨みが全開に!でも柔らかい味わいなので全く嫌みに感じません。いや、むしろ冷酒で飲むより断然飲みやすいですね。

冷酒で飲んだときには感じませんでしたが、鳥取県の『辨天娘』に味わいがよく似てます!『辨天娘』よりもう少し大人しめかもしれませんが、口に含んだ時の味の広がり方は瓜二つ。

常温放置で寝かせたら、すんごいことになりそうな予感がしますよ、この酒は。

というわけで『春心 純米酒』美味しくいただきました!

経営権を買い戻し、酒造りを再開してまだ2年ということですが、この路線を続けていけば着実にファンは増えていくのでは?と思わせるポテンシャルを感じますね。

定期的に購入して応援したい酒蔵さんがまた1つ増えました。

それではまた。

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