こんにちは、しーたかです。
「酒蔵の技術や良心は、1升瓶の定価が2000円前後のデイリー酒にこそ現れる」
なんて格言があるかどうかは知りませんが、本当にいい酒は低価格帯の商品もバッチリ美味しいものですよね。
今回はこのブログでもさんざん紹介してきた『勝駒(かちこま)』の晩酌酒クラスのお酒をいただきました。それがコチラ『勝駒 上撰』です。
富山県高岡市の清都酒造場のお酒です。
少量生産で高品質な酒造りをモットーに掲げ、80年代頃からあれよあれよと超人気銘柄にのしあがった『勝駒』の地元流通品ですね。
首都圏で目にする『勝駒』といえば、不動の人気の純米酒や純米吟醸、本仕込みが多く、この下のクラスの上撰や佳撰はほとんど見かけたことがありません。
個人的には『勝駒 純米酒』のコスパが良すぎるせいで、あえて他のグレードを買う必要はないんじゃないかななんて思っているんですけど、この『勝駒 上撰』は別ですねー。
「純米造りでなくてもOK!」な醸造アルコール添加容認派な方なら、ひとまず1回は試してみる価値があります!
『勝駒(かちこま) 上撰』定価で買えるのであれば、これに勝る晩酌酒はそう多くないだろう…。
『勝駒(かちこま) 上撰』の詳細はコチラ。
スペック表も貼っておきます。
原材料 | 米(国産)、米麹(国産米)、醸造アルコール |
原料米 | 富山県南砺産 五百万石 100% |
精米歩合 | 60% |
日本酒度 | +5 |
酸度 | 1.4 |
アルコール分 | 16度 |
上撰と言えど、やはりそこは『勝駒』。米は60%まで磨いています。
醸造アルコールの添加量が基準以内であれば、吟醸と名乗ってもおかしくないスペックですね。
それではいただいてみましょう。
グラスに口を近づけると洋梨、バナナ、ミントのような淡い香りがします。
口に含むと、米の甘旨味は淡く、清楚な印象。含み香はうっすらバニラのようです。水のようにスッと入ってくるけどエレガント。
「おいおい、これが上撰かよ!」と思わず笑みが溢れます。
例えるなら弓道。張りつめた弓から放たれる、緊張感を切り裂く矢の軌道を連想させますね。
冷酒で飲むと淡麗さが映えます。ワイングラスで飲むと、ほのかに香りも楽しめていいかも?
ぬる燗ぐらいまで温度を上げてやると本来の旨みが引き立ちます。なんと攻守に強い酒であることか…。
ただし、飲むと明確に「醸造アルコール使ってんなー」って味はしますけどね。値段が値段ですし、私は純米至上主義ではないのでそこは気にしません!
言ってみればこのお酒はスーパークオリティの日常酒。間違ってもプレミア価格が付くような感じの酒質ではないと思う…
……
…のですが、残念ながらプレミア価格付いちゃってるんですよねー…(笑)
こういうお酒が、好きなときに買えて、好きなときに飲めたらそれに勝るものはないだろう。
同じく定価はデイリークラスの『十四代 本丸』とは別の山を登りつめた1本でした。
それではまた。
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