こんにちは、しーたかです。
真冬の寒さも和らいで、徐々に春が近づいてきました。
毎年この時期は、スギ花粉に悩まされています…。本当に辛いときは、酒の香りや味もわからなくなってしまうのが悩ましいところ。
本格的なスギ花粉のピークを迎える前に、目ぼしいお酒は一通り試しておかなければなぁと、謎の焦りを感じています(笑)
そんなわけで今回紹介するのは、福島県のお酒『天明 中取り参号 純米吟醸 おりがらみ本生』。
福島県は会津の曙酒造のお酒です。
「味のデパート」とも評されるほどキャラが立っている酒蔵さんの多い福島県勢の中でも指折りの人気を誇る銘柄ですね。
『天明』という銘柄、最近はなぜか飲む機会が減少してしましたが、日本酒を飲み始めた頃(2011年前後)は飲食店で飲んだり、酒屋で飲んだりと、かなりお世話になっていました。
今でもたまにいただくと、日本酒にハマり始めた当時の新鮮な気持ちを思い出させてくれます。
『天明』はどんな味のお酒か?その特徴は何といっても透明感のある旨みと酸のバランスにあります。
『天明』に限らず、近年人気の銘柄は「透明感」・「旨み」・「酸」を高い次元で調和しているものが多いですよね。
ややテイストは異なりますが、岐阜の『津島屋』や栃木の『若駒』もこのカテゴリーに入るでしょうか。
また、有難いことに『天明』は販売している酒屋さんが多く、入手しやすいのもポイント高いですよね。
「瓶の中のワインは喉の乾きを潤わさない」なんて有名な諺もありますし、どんなにウマイ酒も入手できなければ、飲めなければ意味がありません。
味もよく、安定して入手しやすい『天明』はもっと評価されてもいいのかも、と個人的に思っています。
(※そういえば、2018年1月22日に放送された『なかい君の学スイッチ』で、中居正広氏が『天明』を絶賛した直後はどこの酒屋さんでも品切れが続いていましたね~。1ヶ月も経つと流石に落ち着いてきたようですが、テレビの影響力は未だに衰え知らずってとこでしょうか。)
『天明 中取り参号 純米吟醸 おりがらみ本生』亀の尾らしい味と酸の乗った仕上がり。『天明』の大らかな世界観に非常にマッチしています。
『天明 中取り参号 純米吟醸 おりがらみ本生』の裏ラベルはコチラ
スペック表も貼っておきましょう。
原材料 | 米(国産)・米こうじ(国産米) |
原料米 | 秋田県大潟村産 亀の尾 100% |
精米歩合 | 55% |
日本酒度 | +3 |
酸度 | 1.75 |
アルコール分 | 16度 |
原料米には秋田県大潟村産の『亀の尾』を使用しています。
『亀の尾』と言えば、漫画『夏子の酒』のモデルで有名な久須美酒造が復活させた幻の酒米ですね。 正直その名前を聞いただけで、飛び付いてしまうファンも多いのではないでしょうか。
契約栽培で大事に育ててもらった『亀の尾』を小さいタンクで小仕込みすることから「小さい亀」の愛称で親しまれているとのことです。
それではいただいてみましょう。
グラスに口を近づけるとバナナやマスカットのような香り。
おりがらみの生酒らしいフレッシュな青いニュアンスもありますが、芒洋とした底知れないスケール感も感じさせてくれます。
口に含むと、まず感じるのは軽快なみずみずしい甘み。遅れてややパウダリーな旨みが乗ってくる感じです。
粉雪のようなパウダリーな旨みと透明感が非常にいいですね。凝縮感はさほどありませんが、それが逆に大らかな印象に繋がっています。
後味は、やや丸みのある酸味を伴ってドライに収斂していくフィニッシュ。
全体的に見るとフレッシュながらおっとりした優しい印象のお酒なんですけど、要所要所で官能に訴えかけてくる要素が散りばめられています。非常にニクい酒ですねー!
カチッとハメるところはしっかりハメて、外すところは外す。
食中に飲めば脇役に徹する潔さもあるし、単独で飲んでも「これは」と思わせる。
久しぶりに『天明』の真骨頂を堪能させていだだきました。
それではまた。
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