こんにちは、しーたかです。
狭い狭い日本酒ブロガー界隈で、最近話題になっているお酒を仕入れてきました。
それがコチラ『山城屋 1st class(ファーストクラス) 純米大吟醸』です。
新潟県長岡市の越銘醸のお酒です。こちらの酒蔵さんのお酒は以前にも何度かブログで紹介したことがあります。
私がちょくちょく参戦する渋谷の日本酒イベント『若手の夜明け』では蔵人さんが全員坊主のメガネ姿で登場し、大いに注目を集めていました。
『山城屋』というと以前までは、フルーティーかつジューシーでわかりやすいキャラクターのお酒という印象が強かったのですが、なんと29BYから大幅にモデルチェンジすることに。
今後『山城屋』としてリリースされるお酒の全てが、
- 生酛造り
- 中取り
- 純米大吟醸
- 一回火入れ
になります。また、マニアックに尖ってきましたねー(笑)
そういえば2017年の『若手の夜明け』でも初チャレンジの生酛を出品していましたっけ。
あの時も「なかなかいい味に仕上がってるな!」とは思いましたが、生酛はあくまでオプションなのだと思っていました。それがまさか全面的に生酛でプッシュしてくるようになるとは…!
以前までの『山城屋』もけっこう好きだっただけに、思わぬ路線変更っぷりに驚きを隠せません。
でも、この思いきりの良さはすごくいいですよね。
以前までのやり方でも十分に評価されていたのに、それをあっさり捨てて次のステップに進める軽やかさにシビれます。
『山城屋 1st class(ファーストクラス) 純米大吟醸』は素朴かつエレガントな仕上がり。これは飲食店で重宝されそうな…。家に1本常備しておくと何かと捗りそうです。
『山城屋 1st class 純米大吟醸』の裏ラベルはコチラ
情報は少なめですが、スペック表も載せておきます。
原材料 | 米(国産)、米麹(国産米) |
精米歩合 | 40% |
アルコール度数 | 15度(※原酒) |
何しろ精米歩合40%の大吟醸で生酛造りでいうのが、なんともマニア心をくすぐりますね。
原酒にしてはアルコール度数は低めです。ここ数年流行り(?)の低アル原酒にカテゴライズされるのでしょうか。
コンセプトは「未完成のお酒。」料理の味わいを高め、合わせる料理によって完成する食中酒を志向しているとのことです。
さていただいてみましょう。
グラスに口を近づけると、洋梨や、ややヨーグルトのようなニュアンス。ややウッディというか、スモーキーさもあるような?嫌な感じはしないです。
口に含むと、軽めのプレーンな甘みを感じ、少しずつじわじわと旨みが立ち上がっていきます。
全体的に見ると生酛造りなだけあって、精米歩合40%の大吟醸にしてはやや厚みのある味わいです。旨みと酸味のバランスが秀逸ですなー。
みずみずしく浮き足立ちそうな軽さもありますが、小馴れた旨みがなめらかに溶け込んで、落ち着いた世界観を見せてくれます。
酒としての主張もしっかりしてるんですけど、引くところはちゃんと引く潔さがあるので、これはやはり食中酒向きですね。
で、このお酒、初日で飲み切るのはもったいないので、ぜひ翌日以降も残しておきましょう。
開栓してすこし置いてから飲むと味わいがソフトになり、キラリとしたエレガントさがより際立ってきますよ!
おわりに
そんなわけで今回いただいた『山城屋 1st class(ファーストクラス) 純米大吟醸』、食中酒として申し分ないパフォーマンスを発揮してくれる異色の大吟醸酒でした。
「精米歩合40%の大吟醸?華やかな香りのお酒かな?」と思って購入すると、その素朴なキャラクターに面食らうかもしれません。
しかし、落ち着いた食中酒タイプのお酒と思って飲めば、これ以上しっくりくるものもそうないでしょう。付き合えば付き合うほどに魅力が増す「スルメイカ」タイプのお酒だと思います。
スペックは精米歩合40%の純米大吟醸なのに、お値段は信じられないぐらいリーズナブルですから、日常の食卓でぐいぐい飲めるのもいいですね!
まさか精米歩合40%の大吟醸で『東洋美人 地帆紅(じぱんぐ)』以上に安いお酒が登場するとは思いもよりませんでした…。
ぜひ、気軽にいろんな料理と合わせてみてください。
それではまた。
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