こんにちは、しーたかです。
今回はひさびさに石川県からこちらのお酒をいただきます。
『裕恒 HIROHISA 純米吟醸(生酛造り)』です。
スタイリッシュで高級感のあるラベルデザインの『裕恒(ひろひさ)』。石川県小松市の西出酒造のお酒ですね。
石川県の酒蔵のお酒は幅広く飲んでいる私ですが、西出酒造さんを知ったのは今年(2017年)に入ってからのこと。初夏の季節に行われた横浜高島屋の催事『こだわり千花繚乱 日本酒まつり』で初めて存在を知ったんですよね。
「西出酒造?聞いたことがないなー」と思い、好奇心からフラッと立ち寄っていくつか試飲させていただいたところ、どれも滋味深い味わい。おいおい、石川県にもまだこんないい酒蔵さんがあったのかと正直びっくりしました!
ブースに立っていた若き蔵元杜氏の西出裕恒さんの説明も好印象でしたので、その日は試飲して一番気に入った『春心(はるごころ) 純米酒』を購入して帰ることに。生酛造りで引き出した朗らかな米の旨みは、家でじっくり飲むと心に染み入ります。
これはまた面白い酒蔵を見つけてしまった!そんな高揚感からFacebookやTwitterなどでアンテナを張っていたある日、また横浜高島屋で西出酒造の試飲販売会が行われるという情報をキャッチ。早速行ってみることにしました。
試飲販売会の店頭に立っていたのは、前回の催事の時と同じく蔵元杜氏の西出さん。
時期が8月下旬~9月上旬ということで、そろそろ秋の『ひやおろし』なんかも並んでるかなと思って出向いたのですが、アイテムは前回の催事のときとほとんど変わらず。小さい酒蔵さんだから仕方ないですね。
また一通り試飲させていただいて、今回もやっぱり旨かった『春心 純米酒』をリピート買い。また今回はせっかくなのでもう一本、西出さん自身の名前を冠した高級ラインの『裕恒 HIROHISA 純米吟醸』を試しに買うことに。
720mlで3240円(税込)と純米吟醸にしてはけっこう強気の価格なので、購入するかどうか実は少し迷いました(笑)まぁでもここは応援の意味も込めてね。自分がいいなと思った蔵の酒は、どんどん買うべきなんですよ。
『裕恒 HIROHISA 純米吟醸(生酛造り)』メロウな旨みとほんのりとした余韻。精米歩合50%でもしっかり感じる米のエキス感に男の美学を感じます。
『裕恒 HIROHISA 純米吟醸』の裏ラベルはコチラ。
簡潔な文章、しかしこだわりや心意気を感じますね。「純米大吟醸つくりを迎えるために 感覚を研ぎ澄まし清める儀式的なお酒です。」とあるように、『裕恒』シリーズ内の位置付けとしてはエントリーモデルといったところなんでしょう。
ちなみにこちらのお酒はラベルに表記されていませんが、『生酛造り』で造ったお酒です。なんでも西出酒造では、お酒造りにおいて『生酛造り』をスタンダードとして捉えているため、『生酛造り』の場合でも特にラベルに表記しないそうです。
それでは飲んでみましょう!
香りは穏やか。吟醸香らしいものはほとんどしません。やや木香。じわじわとした米の味を感じさせる香り。以前いただいた同蔵の『春心 純米酒』と比べると、ややほっそりとした印象です。
口に含んでみると、やはりうっすらとした木の香りとともに、ホロッとジワリと迫るメロウな旨み。やさしい丸みのある旨みと滑らかな酸味のおかげで、口の中で「ほろん」とほどける感じがたまらんですね。
「絹のような」とまではいきませんが、よく練れた滑らかな酸味が秀逸です。トラディショナルな生酛っぽさもあるけど、そこまでシリアスになりすぎない、リラックスして飲めるいい塩梅なお酒ですね~。
蔵元さんが「ぜひ食事との食べ合わせを楽しんでください」とおっしゃっていたので、この日の夕飯には切り干し大根やカレイの煮付けを用意してみると、酒も食事も止まらなくなってしまいました。
おわりに
今回いただいた『裕恒 HIROHISA 純米吟醸(生酛造り)』、思い切って買ってみてよかったーと素直に思えるいい酒でした!
いい飯といい酒があれば幸せになれる、そんなことを再確認させてくれるお酒です。
また『裕恒』の木の香りと、メロウな旨みはウイスキーファンにもウケるんじゃないかなーと思ったり思わなかったり。飲むなら秋~冬。少し肌寒くなってきたシーズンに飲んで美味しい酒だね、これは。
それではまた。
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