こんにちは、しーたかです。
今回は先日いただいた『旭の出の勢正宗 もち米 熱掛四段 純米原酒 びん燗火入れ』に続いて、またまた長野県の丸世酒造店のお酒を紹介します。
「鉄は熱いうちに打て」と言わんばかりに同一銘柄をプッシュするのは私の期待の現れでもあり、個人的に、短期間に同じ蔵の別の酒を飲むのって、その蔵のコアにある味をインプットするのに非常に有用だと思っているんですよね。
というわけで今回のお酒は、長野県『旭の出乃勢正宗 純米酒 無ろ過生原酒 もち米熱掛四段仕込』です。
鯉が跳ねる、ちょっとレトロなラベルに、肩には「全国でも珍しい!」との謳い文句。
「全国でも珍しい!」というのは、おそらくもち米熱掛四段仕込みのことでしょう。通常の製法である三段仕込みの後に、熱いもち米をそのまま投入し、丸みのある味わいと後味のスッキリさを生み出す技術を指すそうです。
淡麗でさわやかな味わいの酒が多い長野県にあって、甘みを全面に出した旨口の酒の『勢正宗』は、型にはまらない魅力があって個人的にすごく興味を引かれます!
前回いただいたのは瓶燗火入れの原酒バージョンで、今回いただくのは無濾過生原酒ということで、どのぐらい味に差異があるのか、気になりますね。
※丸世酒造店と『勢正宗』という銘柄の詳しい紹介は、前回の記事に譲ります。気になった方は是非読んでみてください
『旭の出乃勢正宗 純米酒 無ろ過生原酒 もち米熱掛四段仕込』これだけスムースな無濾過生原酒も珍しい?とろみのある甘さもよろしいですが、特筆すべきはその滑りのいい飲み口でしょう!
見出しでほとんどコメントしてしまった感がありますが、さぁさぁ飲んでみましょう!
裏ラベルはこちら。
平成28酒造年度仕込6号タンクのお酒です。
弊社の独自の製法もち米を熱いまま仕込む
「もち米熱掛(あつがけ)四段仕込」を
行い、呑み口は甘く、後味はスッキリする
お酒に仕上げております。
生酒ですので、お早めにお召し上がりください。
とのこと。精米歩合は70%。『美山錦』をメインに据え、もち米の『ヒメノモチ』を四段目に投入しているとのことです。
香りは、シャープなリンゴ系の香り、もっと甘さを感じさせる香りがプンプンするのかなぁと予想していましたが、案外奥の方に引っ込んでいるようです。
口に含むと、リンゴ系の果実味とともに舌の上いっぱいに広がるトロンとした濃密な甘み。
甘いは甘いのですが、前回の記事で飲んだ瓶燗火入れよりは、心なしか甘みのボリュームが少ないというかやや平坦な印象ですね。
思っていたほどのダイナミズムはありませんが、特筆すべきはそのスムースな飲み口!
丸みがある味わいでいて、後味はサラリと潔いですね。無濾過生原酒のカテゴリーで、ここまでスムースで、なだらかな湾曲を描くようなラインの酒はなかなか見当たらないのではないでしょうか。
もち米四段仕込みと聞くと、ベタベタに甘そうなイメージを抱いてしまいますが、全然そんなことはありません!果実系の豊かな甘味を感じさせつつ、綺麗に収斂する一連の流れはお見事ですね。
『勢正宗』、今回もなかなかの味わいでした。ぜひ、次は秋のひやおろしのシーズンにいただいてみたいものです。
それではまた。
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