こんにちは、しーたか(@s_sakearchive)です。
今回は『磯自慢 大吟醸 一滴入魂』をいただきました。
静岡県焼津市の磯自慢酒造のお酒です。『磯自慢』と言えば、昭和の終わりから令和に至る現在まで、静岡を代表する吟醸酒としての地位を堅持し続けるスター銘柄です。
わずか30年の間で日本酒のトレンドは目まぐるしく変わっていきましたが、未だに衰えない『磯自慢』の人気ぶりを見ると、やはり吟醸酒のマイルストーンと言いますか、ひとつの到達点にあるお酒なんだなとつくづく実感します。
それほど人気のある銘柄ですから、平時ではまずありえないことですが、今回はコロナ禍真っ只中ということで、珍しく『十四代』と「抱き合わせ」で販売されていたのでこれ幸いと即買いしてみました。
そういえば、以前いただいた『磯自慢 大吟醸28 Nobilmente(ノビルメンテ)』も同じ経緯で買ったんでしたっけ。プレミア銘柄を入手したい一般消費者にとっては空前絶後のバブルが到来していると言って良いでしょう。普段なら「乗るしかない、このビッグウェーブに!」と言いたいところですが、感染爆発のビッグウェーブはもう懲り懲りなので速やかに収束してもらいたいものです…(笑)
『磯自慢 大吟醸 一滴入魂』まさに一滴入魂。爽やかな香気と澄み渡る味わいが渾然一体となり、静謐な余韻を生み出します。
『磯自慢 大吟醸 一滴入魂』の裏ラベルはこちら
スペック表も貼っておきます。
原材料 | 米(国産)、米麹(国産米)、醸造アルコール |
原料米 | 兵庫県特A地区東条秋津産特上新米 山田錦 100% |
粕歩合 | 60%~65% |
精米歩合 | 麹米、掛米 45% |
使用酵母 | 自社培養 |
日本酒度 | +5~+7 |
酸度 | 1.1 |
アルコール分 | 16度以上17度未満 |
それではいただいてみましょう。
グラスに口を近づけると、洋梨やメロンのような淡い果実の香りが漂います。香りはかなり控えめ。おぉ~この時点で液体の澄んだニュアンスがビンビンに伝わってくる!
口に含むと、メロンに似た甘み控えめな瓜の香気と、透き通るような端正な果実味が膨らます。すさまじく滑りの良い液感。糸を引くような美しいラインが印象的です。
また、繊細なだけでなく一本筋の通ったキリッとした味わいは『磯自慢』の専売特許ですね。新潟の淡麗辛口とはまた微妙に違うんですけど、クリーンで僅かにドライなテイストゆえに、自然と白身の刺身が欲しくなります。
開栓後、数週間経過してもそれほど味が崩れないのもひとつ見逃せないポイントでしょう。特段強い酒質ではないけど、一般的な消費サイクルなら余裕で耐えられる。寿司屋や和食のような飲食店からの引きが強いのはよくわかるよなぁ。
そんなわけで今回いただいた『磯自慢 大吟醸 一滴入魂』、ネームバリューに負けない満足感のあるお酒でした。爽やかな香気と澄んだ味わいが相まって、早朝に足を踏み入れる湖畔のような静謐さすら感じました。
価格は税抜で4280円程度。入手難度もそれほど高くありませんから『磯自慢』の高級ライン入門にもオススメです。高級酒にもコストパフォーマンスを求める方にとってはハイグレード磯自慢のリトマス試験紙的に使えるんじゃないでしょうか。
それではまた。
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