しーたかの日本酒アーカイブ

日本酒の魅力について、もっと語りたくなったからブログを始めたんだ

全国屈指のモンスターイベント『にいがた酒の陣 2018』に潜入!新潟清酒シーンの底力を見た1日でした。

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こんにちは、しーたかです。

とうとう来たなこの時が!今回やってきたのは新潟。お目当てはもちろん『にいがた酒の陣 2018』です。f:id:sakearchive:20180313132704j:image『にいがた酒の陣 2018』というと、もはや説明不要と言っていいぐらい有名な日本酒の試飲イベント。

新潟県内のほとんどの酒蔵(80蔵超!)が出展し、自慢のお酒を振る舞ってくれます。

特に近年はどんどん人気が加熱している印象がありますねー。

あとで知ったのですが、今回は2日間の開催で140000人以上の酒徒が押し寄せたそうです。

ちなみに関東で最大規模の日本酒イベントというと、東京・池袋で開催される『日本酒フェア』がありますねー。

sakearchive.hatenablog.jp

その『日本酒フェア』でさえ、1日で6000人程度の集客ということを考えると『にいがた酒の陣』がどれだけ規格外のイベントかということがよくわかります…!

『にいがた酒の陣 2018』は開催2日目の日曜日に参戦。昼過ぎに行くと比較的ゆったり楽しめるのでオススメです!

さぁ、こちらは『にいがた酒の陣』の会場の朱鷺メッセ。新潟駅から古町方面に向かい、万台橋を渡る直前で右に曲がると建物が見えてきます。f:id:sakearchive:20180313130955j:image
会場へは13時頃に到着したのですが、日曜ということもあり、そこまで混雑していない様子でしたね。

Twitterでよく見る「例の廊下」もスタスタ歩けるぐらいに空いています。
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とはいえ、入り口付近からは溢れんばかりの人、人、人!
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「人がゴミのようだ…」という台詞はまさしくこういうときに使うんだろうなぁ。

日本酒を好きな人がこんなにいるなんて凄いなぁ…なんて小学生並みの感想しか出て来ません(笑)

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会場に入り、新潟の地酒をつぎつぎに試飲!どの酒蔵さんも気合い十分!酒の陣限定のお酒も多く、見て飲んで楽しめます。

入り口で入場証明のリストバンドとオリジナルのお猪口をいただきます。さぁこれから飲むぞー!

今回の『にいがた酒の陣』は総勢85蔵が出展しています。

このレベルの大規模なイベントで無策で飲み歩くのは愚の骨頂!

と思って、事前にある程度立ち寄るブースの目星を付けていたのですが、案の定、圧倒的物量に飲まれてしまいました(笑)

「いろいろ考えてきたけどまぁいっかー」なんて思い、端から端まで飲んだくれます。

あえて、頭を空っぽにして意識低い系酒飲みになる。

戦略的に人気のブースを巡るのもいいけど、その場の直感でここよさそうだなとフラッと立ち寄ったブースにこそ、思いがけない出会いがあったりするものなのだ!

 

(なお、どのブースもかなり混雑していたため、写真を撮るのに専念するか、試飲に専念するかの二者択一を迫られました。なのでここでは写真が残っているブースを中心に紹介していきます)

 

まずこちらは上越市の『越路乃紅梅』ブース!
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上越のお酒は丸みのある味わいながらすっきり飲めるタイプのお酒が多くて個人的にはけっこう気に入っているんですよね~。

『越路乃紅梅』もそんな上越らしい優しい味わいのお酒として知られています。

今回はおそらく酒の陣限定と思われる『花と雪』シリーズを頂きました。

2種類ともしぼりたての生原酒、冬の新酒です。

赤いボトルは純米大吟醸、水色のボトルは純米吟醸。お値段もわかりやすくていいですね。

どちらも生原酒らしいフレッシュで厚みのあるボディがありながら、後味は爽やか。実に「試飲会映え」するいいお酒でした。

こういう利き酒の試飲イベントですと、どうしてもインパクトのあるお酒が目立ちやすいこと、また3月という時期的な事情もあり、生原酒を目玉商品として振る舞っている酒蔵さんが多いのが印象的でした。

新潟の酒はしぼりたての生原酒でも、荒々しさが少ないというか、非常にエレガントなタイプが多いので飲み疲れしにくいのがいいですねー。さぁどんどん飲みましょう。

続いてこちらは佐渡の『北雪』ブース。f:id:sakearchive:20180313131700j:image
さすが世界を股にかける『北雪』ブース!すさまじい人気っぷりです。試飲にありつくにも人垣を掻き分けてやっとこさいただけるといった感じでしたね。

有名百貨店でも人気の高級酒『北雪 YK35』も試飲でバンバン放出していたので、この混雑っぷりもさもありなんといったところですかね。

 

こちらは『千代の光』ブース。こちらでは限定の『KENICHIRO』シリーズの遠心分離のにごり酒をいただきました。
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遠心分離とは、白く濁った醪(もろみ)を遠心分離機に入れて、高速で回転させ醪にストレスをかけずに搾る手法です。

遠心分離によると出来上がるお酒に雑味が残りにくく、飲んだときの後味が軽くなるそうです。

今回いただいた遠心分離のにごり酒も非常に綺麗な後味でよかったですねー。遠心分離の機械の回転数を落とすと、このようににごりの部分が多くなるそうです。なるほどー!

こちらは『妙高山・越乃雪月花』ブース。これは初めて見ました、トランプシリーズというお酒だそうです。f:id:sakearchive:20180313131725j:image
ウイスキーのイチローズモルトを彷彿とさせるラベルですね。トランプシリーズは今年(2018年)から始まったシリーズだそうで、年間を通して4種類のお酒をリリースしていくとのこと。

今回は春期限定で発売前のハニークローバーも特別に試飲させていただきました。

妙高酒造は淡麗タイプのお酒が多いのですが、今回いただいたトランプシリーズはややモダンよりな芳醇な味わいに仕上がっているように見受けられました。

『にいがた酒の陣』は飲食ブースも充実。大量に焼かれている鮎の炭火焼きは圧巻!弥彦酒造さんでは特製のジェラートもいただきました。

いくらスイスイ飲みやすい新潟の酒とはいえ、お酒だけ飲んでいるのも辛いもの。

小休止も兼ねて飲食ブースの方に来てみました。鮎の炭火焼きが酒の陣仕様ですごいことになっているではありませんか…!

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圧巻のビジュアルと焼けてくる鮎の香りに負けて1本買ってみることにしました。
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味はまぁ普通です(笑)けどこういうのってイベント補正(?)で美味しく感じるものですねー。

また、弥彦酒造さんのブースでは日本酒以外にジェラートを販売していて、これが甘味控えめで美味しかったです。f:id:sakearchive:20180313131802j:image
ケース買いしたくなるウマさ。もちろんお酒の方も普通酒?本醸造?クラスのお酒が抜群のクオリティーです。いい意味で変わった酒蔵さんなんだよなー弥彦酒造って。

『にいがた酒の陣』後半戦も怒濤の酒ラッシュ!人気蔵は徐々に試飲のお酒が品薄に。

しっかり休憩タイムを挟んで、いざ後半戦へ。

前半戦はゆっくり飲んで体を慣らし、後半戦はピッチを上げてがんがん試飲していくのが僕のスタイル。沈黙の前半は最後に勝つための布石なのです。

というわけでやってきたのは、人気銘柄『謙信』ブース!…ってえっ?もう試飲のお酒はこれしかないの!?
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終了まで3時間前も残っているのに、すでに本醸造しか残っていません…(笑)

もちろん他にも色々持ってきたそうですが、たちまちになくなってしまったそうです。

酒の陣限定のイエローラベルを飲んでみたかったんですけどねーまぁしょうがない。ここは前半のうちに行っておくべきブースでした。前半にゆっくりやり過ぎて失敗したパターンですね(笑)

続いてこちらは加茂市の『加茂錦』ブース。最近巷で話題の『荷札酒』で一躍有名になった酒蔵さんですね。
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酒の陣ではここまで色んなお酒をいただいてきましたが、やはりこちらのお酒は一つ頭を抜けている印象がありましたねー。

今回出品しているお酒は酒の陣限定の『マルビン』1本勝負!
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『マルビン』は「貧なる酒」をコンセプトにした純米大吟醸の生酒です。

清楚かつジューシーな味わい、しかも後味は軽やか。あぁこれはいいものを飲ませてもらった…。

タイプとしては『新政』に近い味わいですかね。最近のNo.6より完成度は高いと思いました。1本買って帰ればよかったかも。

こちらは『月不見(つきみず)の池』ブース。糸魚川の猪又酒造さんのお酒です。
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この『月不見の池』というお酒、個人的にはあまり飲む機会がなかったのですが、非常に高く評価されているようですね。

今回は試しにレギュラーの普通酒をいただいてみたのですが、たしかにウマイ!

えっこれが普通酒?一口飲めば大変丁寧に造られていることがよくわかるいいお酒ですねー。こういうお酒が地元で何気なく飲める新潟の人が羨ましいです…。

スマホに残っている写真もいよいよラストになりました。こちらは長岡の『想天坊(そうてんぼう)』ブース。f:id:sakearchive:20180313132003j:image
軽い飲み口のお酒が多い新潟県勢にあって、異色と言えるハードパンチャー系のお酒です。新潟のお酒で大辛口と言ったら『想天坊』の名前を挙げる人は多いはず。

『想天坊』ブースもご多分に漏れず、生原酒が数多く出品されていましたねー。
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イベントも終わりに差し掛かった時間で飲むにはちょっと重いかなーなんて思いつつも、何種類かいただいてみました。

味はしっかりしつつも後味はすっきり飲めるので終盤に飲んでも全然キツくないんですよねー。ここもまたいい酒を造る酒蔵さんだ。一口に新潟といっても、やはりいろんなお酒があるものだなぁと改めて感じた一日でした。

おわりに

そんなわけで今回訪れた『にいがた酒の陣 2018』熱意あふれる酒蔵さんと来場者の熱気で大盛況のうちに閉会しました。

私もこれまでにいろんな日本酒イベントに参戦してきましたが、ここまで盛り上がるイベントもそうそうないですね…!

「試飲会」というよりは「お祭り」と言った方が正しいのでしょう。酒蔵さんも参加者の方も「今日はやったるぞー」っていう気持ちが強いので、会場全体にグルーヴ感が生まれていきます。

夕方頃になると、廊下や会場内に辺り構わずその辺で倒れる人が続出していました…(笑)暴れだして取り抑えられるおっちゃんもいたり、そういったシーンを切り取っていくとまさに地獄絵図のようでしたねー。

「うーん、それにしても何かこの光景何かで見たことあるような…?」

とふと思い出したのは、この絵画。ウィリアム・ホガースの『ビール街とジン横丁』の『ジン横丁』だ。f:id:sakearchive:20180313155822j:image
この絵を引っ張ってくるのはさすがに大袈裟ですけどね!子どもほったらかしでその辺で酔いつぶれている親御さんもいたりして、わりとだいたいこんな感じで合ってるような気がします。

つくづく罪なイベントです(笑) 

それではまた。