こんにちは、しーたか(@s_sakearchive)です。
今回は『白岳仙(はくがくせん) 純米吟醸 桜鼠 無濾過生』をいただきました。
福井県福井市の安本酒造のお酒です。
北陸色の強い当ブログとしては意外なことに初登場の『白岳仙』。福井有数の銘酒として日本酒ファンに広く知られている銘柄ですね~。
蔵元杜氏の安本岳史氏は、あの黒龍酒造に在籍していた家修(いえおさむ)氏から技術指導を受け、めきめきと頭角を現した人物です。
で、『白岳仙』の味の特徴といえば、誰がなんと言おうとあの独特なスモーキーな風味ですよね。
元の『黒龍』の杜氏さんから技術指導を受けたからといって『黒龍』のコピーっぽい味かと言ったら全くそんなことはないんですよね。むしろ独自色強めなんじゃないかと!
福井県のお酒の中でも個性がはっきりと打ち出せている方だと思います。しかも食中酒としてきちんと成立するバランス感覚もあるんですよね。
さて、今回いただく『白岳仙(はくがくせん) 純米吟醸 桜鼠 無濾過生』は、春期限定に発売される無濾過生のお酒です。
『白岳仙』の春のお酒といえば、2019年までは『白岳仙 特別純米 無濾過生 桜ラベル』が発売されていたのですが、今回いただくお酒はその後継商品ということになります。
そうそう、最近『白岳仙』は商品リニューアルでラベルのデザインが変わったんですよね!
なんでもラベルと名称を日本の伝統色で統一したそうで、今回の『桜鼠』は薄墨がかった桜色、つまり春のお酒としてリリースされています。
以前までの桜ラベルとの変更点は、表記スペックが特別純米から純米吟醸に、また原料米が滋賀県の玉栄から福井県産の吟のさとになったことですかねー。
楽しみにいただくことにします。
『白岳仙 純米吟醸 桜鼠 無濾過生』シルキーなのにスモーキー?桜餅っぽい風味もまた面白いですね。なかなか隅におけないお酒だと再認識しました。
『白岳仙 純米吟醸 桜鼠 無濾過生』の裏ラベルはこちら
スペック表も貼っておきます。
原材料 | 米(国産)、米麹(国産米) |
原料米 | 福井県産 吟のさと 100% |
精米歩合 | 麹米 50% 掛米 55% |
アルコール分 | 15度 |
それではいただいてみましょう。
グラスに口を近づけると、バナナの香りにややメロンのようなニュアンス。餅や粉っぽさ、また『白岳仙』らしい熏香もごくごくわずかに感じますね。
口に含むと、ごく微量のガス感とともに、滑らかで丸みを帯びた甘旨みが膨らみます。
全体的な味わいとしてはプレーンな方向性ですがバニラ、バナナ、お餅のような甘みがっていうんですかねー。シンプルそうに見えてけっこう複雑。
生酒でも角が立っている感じはなくて、質感はなめらかでシルキーなんですよね。…しかもそれでいてスモーキーっていうね!あぁこれは久々に感じる『白岳仙』ワールドですわ。
あと思ったのが、口に含んでから鼻に抜けるときに桜餅の香りがするんですよ!なんなの?ズブロッカなの?(笑)
透明感やちょっぴり清涼感もあり、意外にキュンとした酸がそこそこ対抗してきます。
うーむ、飲んだことがありそうで飲んだことがない味だ…。派手な酒質ではないのに唯一無二っていうのが『白岳仙』の面白いところですね。
そんなわけで今回いただいた『白岳仙 純米吟醸 桜鼠 無濾過生』、なめらかな質感の中に桜餅やスモーキーなフレーバーを感じられる独特な味わいのお酒でした。
生酒のストロングポイントであるフレッシュさ、溌剌としたところもいいんですけど、それ以上にもうひとつの魅力であるとろんと舌に乗るようなようなテクスチャーが楽しめるのが個人的には良かったですね。
【追記】同時期にレギュラー商品の『白練』もいただきました。余力(?)があればそのうち紹介しようと思います。
それではまた。
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