こんにちは、しーたか(@s_sakearchive)です。
当ブログを開設した初期の頃から、かなりの頻度で紹介し続けている銘柄があります。それは『羽根屋(はねや)』。
当時から素晴らしいお酒でしたが、今の知名度はその頃とは比べ物になりませんね。愛好家はもちろん、日本酒のライトユーザー層にまでその名が浸透し、確固たる美酒としての地位を築き上げました。今は美味ければ売れるという単純な時代ではありません。しかし、羽根屋を見ていると、圧倒的な質なら話は別だ、ということを教えられているような気がします。本物が持つパワーは、やはり人を惹きつけるものです。
さて、今回いただくのは、そんな羽根屋の中でも特別な一本。『羽根屋 純米吟醸 プリズム 生酒 究極しぼりたて Hologram Label』です。
実はこのお酒をブログで取り上げるのは、なんと8シーズンぶりになります。美味いのがわかりすぎているからこそ、なんとなく遠ざかっていたような気がします。あまのじゃくとは違うと思うんだけど…。この心理、なんとなくわかってもらえるでしょうか?
ご存知の方も多いと思いますが、富美菊酒造は四季醸造の蔵。一年を通してフレッシュな生酒を提供してくれる稀有な存在です。
ただ、そんな恵まれた環境にあっても、毎年12月に発売されるこの『プリズム』だけは別格。無濾過のしぼりたてを最短時間で瓶詰めしたという、いわば「究極のフレッシュさ」を突き詰めた一本なのです。

| 原材料 | 米(国産)、米麹(国産米) |
| 精米歩合 | 60% |
| アルコール分 | 16度 |
原料米は公開されておりませんが、以前と変更がなければ五百万石だと思います。
香りは、金沢酵母っぽい爽やかなニュアンスが主体。そこに微かにカプロン酸エチル系のフルーティーさが混ざり合います。派手すぎず、あくまで清涼感のある立ち上がりです。
口に含むと、ガス感とともにまるでラムネのような清々しい甘みと酸味が、口の中を駆け抜けます。羽根屋のハッシュタグである「透明感」や「ジューシー」さはそのままに、味わいのレイヤーはさらに複雑に。まさにプリズム。玉虫色に輝くようなまばゆい酒質が素晴らしいですね。
七色に変化するような複雑味がありながら、後味の軽さが際立っています。これほどまでに、今この瞬間を切り取れるものなのか、と驚きます。
この記事のひとつ前の投稿で「新酒ももう食傷気味です」的なことを書きましたが、撤回します。終わるな、冬よ終わるな。
おわりに
そんなわけで今回8シーズンぶりにいただいた『羽根屋 純米吟醸 プリズム 生酒 究極しぼりたて Hologram Label』、当時と変わらないクオリティー……いや、当時以上に洗練された輝きを放っていました。
これは、羽根屋を知らない人が飲んだら、きっと感動するんじゃないでしょうか。
自分も叶うことなら、今持っている知識と経験をすべてリセットして、まっさらな状態でこのお酒を楽しんでみたい。そう思わせてくれるほど、無垢で美しい輝きに満ちた一杯でした。
ただし、注意点がひとつだけ。このお酒は鮮度が命です。しぼりたてのフレッシュなガス感や、繊細な香りのバランスで成り立っているお酒なので、酒質的に間違いなく賞味期限は短いです。見かけたらサクッと買ってサクッと飲む。これに尽きます。
みなさんも、この儚くも美しい輝きを、ぜひ体験してみてください。
それではまた。
『羽根屋』の別の記事もぜひ!火入れもハイレベルで良いよね。