こんにちは、しーたかです。
『旭の出乃勢正宗 もち米 熱掛四段 純米原酒 びん燗火入れ』です。
長野県中野市の丸世酒造店のお酒ですね。そのネーミングの通り「お酒の力で世の中を丸くする」がモットーだそうです。
うむ、なんて素敵な社訓だろうか!
私が『勢正宗』という銘柄を初めて知ったのは、2015年に開催された長野の酒メッセでのこと。
長野の酒メッセは毎年5月頃に品川で開催される日本酒のイベントで、長野の酒蔵約60社500種類の日本酒を試飲出来るというものですね。
長野の日本酒はどれを飲んでも爽やかでキレイな味わいのものが多く、「なるほど長野の酒ってこういう感じか~」とほろ酔い加減でブースを回遊していました。
ただ、全部が全部、同系統の酒というわけでもなく、少し毛色の変わった超個性派な酒蔵さんも何軒かありまして、その中でも目に留まったのが『勢正宗』の丸世酒造店ブースでした。
「ずいぶん変わった名前の酒だな…?」と興味津々でブースに立ち寄り、何杯かいただくと、お餅のような甘み、丸みを帯びた味わいにビックリ。
流行りの味とは正反対だけどどこかほっとする。田舎の茶屋でおはぎ食べながらお茶飲んでいるような感じ、わかるでしょうか?(笑)
スタッフの方の立て板に水のような流暢な説明にも感心するばかり。私も自然と熱心に耳を傾けていると、どうやら説明してくださってるスタッフの方は、大塚で有名な地酒屋こだまの店主さんということが判明しました。
地酒屋こだまと言えば、流行や蔵の知名度に左右されることなく、熱意のある酒蔵と取引することをポリシーとしている酒屋さんです。
そんなこだわりのある酒屋の店主さんもわざわざお手伝いでブースに入るほどですから、やはりいい酒蔵なんでしょうね。
『旭の出乃勢正宗 もち米 熱掛四段 純米原酒 びん燗火入れ』リンゴのような香りとたっぷりとした味わい、飲みごたえ十分な一本です。
そんなこんなで、丸世酒造店という酒蔵にますます興味を引かれて早2年。
半年ぶりぐらいにいただく丸世酒造店のお酒、『旭の出乃勢正宗 もち米 熱掛四段 純米原酒 びん燗火入れ』。裏ラベルはコチラです。
原料米は長野県産美山錦(70%精白)を90%使用し、残りの10%は長野県産ヒメノモチ(70%精白)を使用しています。
ヒメノモチは表ラベルにも書いてありますが、丸世酒造店ではもち米熱掛四段仕込みという昔ながらの製法を取り入れています。もち米熱掛四段仕込みとは通常の三段仕込みの最後に、もち米を投入する四段仕込みのことで、全国的にも珍しい製法だそうです。
さぁさぁ飲んでみましょう!
香りは、意外にもリンゴ系?クリーンな爽やかな甘みを感じさせます。
以前に飲んだときの印象から、もっともっちりした米の匂いがすると思っていたのですが、意外にもフルーティーな感じでしたね。
香りの出やすい1401号酵母を使用しているのと、瓶燗火入れで丁寧に香りを閉じ込めた賜物なのでしょうか?
口に含むと、やはり含み香もしっかりリンゴ系。口の中に爽やかな果実系な甘味がたっぷりと広がります。と言ってもよくあるフルーティーなだけの酒とはひと味ちがう、重心の低いトロンとした甘みを感じますね。
勢正宗らしくイヤミのない丸い味わいの中に、溌剌としたフレッシュさがあり、酒全体にいいアクセントを加えているのもポイント高いですね~!
サッカーで例えるなら、華麗なテクニックを備えながらブルドーザーのような力強いドリブルで敵陣を切り裂く元アルゼンチン代表のカルロス・テベスのような酒ですね。記事冒頭の「田舎の茶屋でおはぎ食べながらお茶飲んでいる~」うんぬんは撤回します(笑)
というわけで『旭の出乃勢正宗 もち米 熱掛四段 純米原酒 びん燗火入れ』美味しくいただきました。
販売している酒屋が少ないのか、あまり見かけることが少ない銘柄ですが、これからもちょくちょく飲んでいきたいですね。
甘口のお酒が好きな方には一度は試すべき銘柄でしょう。
※後日、『旭の出乃勢正宗』の無濾過生原酒バージョンもいただきました!よろしければコチラも覗いていってください(^-^)
それではまた。
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