しーたかの日本酒アーカイブ

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新潟県『緑川 Cask Collection Master Brewer’s Select』淡麗辛口の緑川が見せる別の顔。オーク樽熟成を経てリッチなテイストを表現!

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こんにちは、しーたか(@s_sakearchive)です。

当ブログでは初登場ですかね、今回は『緑川(みどりかわ)』のオーク樽熟成酒の紹介です。f:id:sakearchive:20250917153959j:image

新潟・魚沼の「緑川酒造」といえば、端正で上品な酒質のイメージが強い蔵。いわば淡麗辛口の震源地って感じの酒蔵なんですけど、この『Cask Collection Master Brewer’s Select』はまったく違う顔を見せてくれます。いやー、こんな飛び道具持ってたんかい!と素直にびっくりしました。

緑川 Cask Collection Master Brewer’s Select

新潟・魚沼の名門「緑川酒造」が手がける限定シリーズ『Cask Collection』。その中でも「マスターブリュワーズセレクト」は、約1年間低温で熟成させた純米原酒を、スパニッシュオーク・アメリカンオーク・ミズナラといった個性豊かなウイスキー樽で後熟成。その中から杜氏が厳選し、巧みにブレンドして仕上げた特別な一本です。

酒蔵の息子であり現専務取締役は、サントリーでキャリアをスタートしており、その経験で培った知見や人脈を背景に、日本酒の新たな可能性として「樽熟成」に大きな手応えを感じ、この挑戦へとつながったそうです。

このシリーズは2021年頃に第1弾が登場。以来、緑川の新境地を示す革新的な取り組みとして注目を集めています。流通量は限られ、希少性が高いのも特徴。価格は720mlで税込4,000円台とやや高額ですが、ウイスキー愛好家や熟成酒ファンを中心に確かな支持を獲得しています。

『緑川 Cask Collection Master Brewer’s Select』の裏ラベルはこちらf:id:sakearchive:20250917154010j:image

参考にスペック表も貼っておきます。

原材料 米(国産)、米こうじ(国産米)
精米歩合 60%
アルコール分 18.5%

 


香り

グラスに注ぐと、まずはスパニッシュオーク由来と思われるバニラやオロロソシェリーを思わせる芳香。さらにアメリカンオークの甘やかさやミズナラ特有のオリエンタルなニュアンスも重なり、重層的で華やかな香りが広がります。日本酒らしさというよりは、ウイスキーやシェリー樽熟成酒の世界を想起させる仕上がり。それでいて、緑川らしい繊細な香りが全体をやわらかく包み込み、香りに品格を添えています。


味わい

アルコール度数は18.5%と高め。樽香の主張は力強いものの、色味は淡めですね。
口に含むとしっかりとした飲みごたえをたたえながらも、意外なほどなめらか。
リッチでスパイシーな厚みがありつつも、飲み疲れさせない設計はさすが緑川酒造といったところでしょう。後半にかけて感じられるほのかな熟成感が、余韻を静かに引き締めています。


おすすめの飲み方

このお酒の表情をもっとも素直に楽しむなら、まずはワイングラスで。香りのレイヤーが立体的に広がり、樽由来のニュアンスを存分に感じられます。

また、18.5%という高めの度数と腰の強さを活かして、ロックやソーダ割りにしても面白いですね。氷で冷やすと香りが引き締まり、食中酒としても合わせやすくなります。ソーダ割りにすれば、ハイボールのような感覚で楽しめます。日本酒に馴染みのない人にも提案しやすいスタイルになるんじゃないでしょうか。


まとめ

『緑川 Cask Collection Master Brewer’s Select』は、まさに日本酒の枠を越えて“戦える”一本でした。

樽由来の複雑で華やかな香りが緑川の繊細さと調和し、熟成感が強いながらも決して重すぎない。飲むたびに新たな表情を見せる、多層的な世界が楽しめます。
実際、自分も初日は一口だけ飲むつもりだったのが、なんだかんだで確かめるように1合、2合と飲んでしまいました。好きな音楽を何度も聴いて新しい音を見つけていく作業に近い喜びを感じます。

ウイスキー好きにも響く革新性を持ちながら、“日本酒”としての品を決して損なわない。絶妙なバランスこそが、このボトルを傑作たらしめています。

普通に居酒屋とかに置いてあってもいいんですけど、オーセンティックバーで扱っても面白いかもしれませんね。全国のバー関係者の方々はぜひご検討を!

それではまた。

 

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