こんにちは、しーたか(@s_sakearchive)です。
12月もいよいよあと数日。今年もラストスパートですね。
新酒ラッシュが続く中、富山県南砺市の成政酒造から、ちょっと面白い(そして少し誤解を招きそうな?)一本が。
『成政(なりまさ) 純米発泡 しぼりたて 雄山錦』です。
以前、スペックとしては、全く同じお酒を紹介しているはずなのですが、最近はラベルに「発泡」と大きく記載されるようになったのですね。
これを見ると、シュワシュワで甘酸っぱいスパークリング日本酒なのかなーって想像してしまいますよね。シャンパングラスを用意したくなるような。
ただ、先に言っておくと、スパークリングと思って飲むと「あれ?発泡…?」ってなります。
成政という硬派な蔵が造る「発泡」とは一体どんなものなのか?
その辺りのギャップも含めて、レポートしていきましょう。
『成政 純米発泡 しぼりたて 雄山錦』の味わいは?
使用米は地元・富山県産の雄山錦、精米歩合は60%です。
さっそく開栓してみます。
商品名に「発泡」とありますが、開栓はいたってスムーズ。ご丁寧にガス抜き用に王冠に刺す画鋲みたいなやつも付属しています。おそるおそる開けてみたところ、吹きこぼれる気配は全くありませんでした。
飲んでみるとわかりますが、発泡というほどガスは強くないんですよね。
いわゆる炭酸ガスを充填したようなシュワシュワ感ではなく、「あ、しぼりたての新酒だな」と感じる程度のガス感と言えば伝わるでしょうか。
スパークリング日本酒というカテゴリよりは、「ピチピチとしたガス感のあるフレッシュな生酒」というレベル感です。とはいえ、個体差はあるはず。開栓時は念の為に注意を払った方がよろしいかと思います。
香りは、控えめなメロンやバナナのようなニュアンス。派手さはなく、食事に寄り添う落ち着いた立ち上がりです。
口に含むと、その微量なガス感とともに、非常に抑制的な甘みと旨みが広がります。
数値まではわかりませんが、飲んだ体感としては日本酒度がかなり高そう。潔くドライな仕上がりです。
中盤からはグレープフルーツを感じさせる酸味が走ります。後半にはしっかりめに渋みや苦味も現れます。このビターな要素とドライなフィニッシュのおかげで、飲み口は超スッキリ。
名前こそ「発泡」ですが、その実は、ガス感を纏った、成政らしい硬派な辛口新酒といったところでしょうか。
知っている人からすれば、「ああ、今年も成政の新酒が来たな」と安心する、質実剛健な味わいは健在です。元々、酒質的には、燗酒とか熟成で映える酒が多いですからね、『成政』は。
このドライさと適度なガス感は、完全に食中酒向きでしょう。脂の乗った寒ブリの刺身や、豚肉の味噌漬け焼きなど、脂のある料理の口直しには最高だ。
「発泡」という言葉に踊らされず、いつもの晩酌酒として楽しむのが正解です。
おわりに
そんなわけで今回は『成政 純米発泡 しぼりたて 雄山錦』をいただきました。
「発泡」と名乗りつつも、実際は穏やかなガス感と、グレープフルーツのような苦味が走るドライなキレ。
キラキラしたスパークリング酒だと思って飲むと、十中八九、肩透かしを食らいます。でも、ガス感のある、ドライめテイストの新酒として飲めば、これほど食事に合うお酒もありません。
結論としては、甘いお酒が苦手な方や、硬派なしぼりたてを探している方にはおすすめ!
『成政』入門酒としても、とっつきやすいキャラでちょうどいい1本かなーと思いました!
それではまた。
以前いただいた『成政』の夏酒の記事はこちら↓ 鮎の塩焼きに合わせてみたいイメージだったのを思い出しました。