こんにちは、しーたかです。
今回紹介するのは『惣誉(そうほまれ) ひやおろし 生酛 特別純米酒』です。
栃木県芳賀郡の惣誉酒造のお酒です。
『惣誉』といえば、地元消費量90%以上を誇る地元密着型銘柄の代表格。とはいえ、生産量が年間3000石と比較的多いため、私の活動圏(神奈川~東京)でもちょくちょくみかけます。
以前ブログでは夏酒の『惣誉 睡蓮 純米酒』を紹介しましたね。フェミニンで清涼感のある印象でした。
『惣誉』のお酒全体に言えるのは、オーソドックスで折り目正しい実直な味わいということですね。冷酒でも燗でも旨い万能選手といった感じでしょうか?
全量自社精米だったり、麹造りへのこだわりだったり、設備や技術面のアドバンテージがそのまま酒質に反映されていると思います。
また、兵庫県の特A地区産の山田錦を潤沢に確保していることも大きな強みでしょう。
今回いただく『惣誉 ひやおろし 生酛 特別純米酒』も、1升3000円程度の価格帯にしてはかなり贅沢に特A地区産の山田錦を使用しています。
以前飲んだ『初亀』もそうですけど、カジュアルな価格のお酒にも特A地区の山田錦をガンガン投入できるのはチートとしか言いようがありません(笑)
『惣誉(そうほまれ) ひやおろし 生酛 特別純米酒』バナナや乳酸の風味と調和のとれた旨味が実にいい…!開栓後もけっこう日持ちします。いいお酒ですね。
『惣誉(そうほまれ) ひやおろし 生酛 特別純米酒』の裏ラベルはこちらスペック表はこちら
原材料 | 米(国産)、米麹(国産米) |
原料米 | 兵庫県特A地区山田錦 100% |
精米歩合 | 60% |
日本酒度 | +4 |
アルコール分 | 15度 |
それではいただいてみましょう。
グラスに口を近づけると、ごくごく僅かにバナナや乳酸のような香りがします。注意して嗅がないとほとんど感じないレベル。穏やかで控えめですね。
口に含むと、炊きたての米のようなふっくらした香りとともになめらかでキメの細かい旨みが膨らみます。
特段濃いわけでもありませんが、旨味に密度を感じますね!味こそ大人しめで地味ですが、そこはかとなく上質さを感じさせるのは『惣誉』らしいなぁ。余韻のオレンジやヨーグルトのようなほのかなノートもまたよし!
全体的にみると、伸びのいい酒質と潔いキレもあり、柔らかい辛口酒といった印象を受けますね。「柔らかさ」と「辛口」は一見相反しそうな要素に見えますけど、実は両立しうるんだよというのが『惣誉』の提示するスタイルなのではないでしょうか?
開けてから日にちが経ってもイケるのも明確な長所でしょう。一回火入れではありますが、常温でほったらかして燗で飲むのも大いにアリだと思います。
そんなわけで今回いただいた『惣誉 ひやおろし 生酛 特別純米酒』、生酛造りのカテゴリーの中でざっくり分類するならモダンとクラシックの中間。エレガントさを兼ね備えた上質な食中酒でした!
どちらかというと玄人受けするタイプなのかなーという気がしますが、日本酒を飲み始めたばかりの方もぜひぜひお試しあれ。こういうお酒はもっともっと評価されてほしいですね。
それではまた。
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