こんにちは、しーたか(@s_sakearchive)です。
今回は『冩樂 大吟醸 しずく取り 一回火入れ』をいただきました。
福島県会津若松市の宮泉銘醸のお酒です。
当ブログでは2年ぶりの『冩樂』。平成29酒造年度に無濾過生のお酒がリリースされたとき以来のようです。今でも人気ぶりは変わらず、それでいてプレミア化は回避しているので消費者的にはありがたい銘柄ですよね。
さて今回いただく『冩樂 大吟醸 しずく取り 一回火入れ』は精米歩合40%まで磨いた兵庫県産の山田錦を使用した大吟醸のお酒です。
純米規格のお酒が多い『冩樂』では珍しくアル添酒なんですよねー。醪を袋に詰めて吊るし、自重で滴り落ちる雫を集めたお酒です。
価格は4600円(税抜)と高級酒のなかでは比較的手が届きやすい価格帯なのかなーと思います。何しろこの上には本体価格20000円の『冩樂 極上 純米大吟醸 二割』が控えていますからね。
高級酒のエントリークラスとして「最上位のお酒も買ってみようかな?」と思わせてくれるパフォーマンスを期待しつついただきます。
『冩樂 大吟醸 しずく取り 一回火入れ』冩樂らしさも随所に感じられますが、純米吟醸酒をさしおいて購入する意味はあまりないかも。
『冩樂 大吟醸 しずく取り 一回火入れ』の裏ラベルはこちら
スペック表も貼っておきます。
原材料 | 米(国産)、米麹(国産米) |
原料米 | 兵庫県産 山田錦 100% |
精米歩合 | 40% |
アルコール分 | 16度 |
それではいただいてみましょう。
グラスに口を近づけると、洋梨やメロンを中心に淡い果実の香りがします。
マジックインキやセメダインのニュアンスもくっきりと感じられますねー、あー紛れもなく『冩樂』って感じ(笑)
口に含むと、微量のガス感とともにメロンの皮に近い部分のようなクリアな甘みが膨らみます。線はやや細めではありますが、ミディアム程度のボリュームもあり適度なジューシーさが感じられます。
「しずく取り」と言われれば「まぁそんな気もするかも」ぐらいのフィネス。ガス感やジューシーさが仇となって「しずく取り」ならではの優美さが消えているのがちょっともったいない気がします。
後半は、微かにベリーのようなニュアンスも見せながらすっきりキレていきます。
若干苦味やアルコール感が浮いている印象もありますが、許容範囲ですかね。香りは派手ではないですし、食中にこれ1本で通すのもアリだと思います。
そんなわけで今回いただいた『冩樂(しゃらく) 大吟醸 しずく取り 一回火入れ』、普通に悪くないお酒ではありますが、純米~純米吟醸クラスの『冩樂』をよく飲んでいる身にはやや物足りない味わいに感じられました。
大吟醸の優位性をあまり感じない、と言いますか、純米吟醸ではっきりと感じられる『冩樂』のエッセンスがただ薄まったような…。
2000円前後で購入出来る純米吟醸酒をさしおいて、わざわざ高価な大吟醸を購入する理由が何かひとつほしいですよねー。帯に短し襷に長し。
それではまた。
日本酒ファン垂涎の高級酒特集!そんなにしょっちゅうは飲めないので少しずつ増やしていきます。