こんにちは、しーたかです。
今回はちょっと変わった日本酒を2種類テイスティングします!
それがコチラ『新潟しゅぽっぽ』越後鶴亀&今代司(いまよつかさ)バージョンです。
はい、新潟清酒ファンの間で話題になっているお酒ですね。昨年(2016年)末に発売されて以降、気にはなっていたのですが、なかなか飲む機会がありませんでした。
ところが先日、奇しくも同じタイミングで別々の知人からお土産としていただきました。感謝感謝です!これはもう2本同時に開けるしかありませんよね!
『新潟しゅぽっぽ』全国一の米どころで始まった地域活性プロジェクト!JRと農家、酒蔵が連携し、新潟県の魅力を発信していきます。
ネーミングでなんとなく連想された方も多いと思いますが、今回紹介する『新潟しゅぽっぽ』はJR東日本が関係しているお酒、先に言ってしまうとJR新潟ファームが生産した酒米で造られた日本酒なんです!
「JRが農業やってるの?はじめて知ったよ」という方も多いでしょう、私もはじめて知りましたよ…。『新潟しゅぽっぽ』公式ページに詳しい経緯が記述されているので、少し引用してみます。
2016年1月、新潟市が農業特区となったことを受けて、JR東日本新潟支社は、「新潟の日本酒」という観光資源を活用した地域活性化施策として、地元農業者と農業法人「(株)JR新潟ファーム」を設立。酒米「五百万石」の生産に乗り出しました。5月にはプロジェクトメンバーを中心に、地域の皆様とともに「田植えイベント」を実施。今年は天候にも恵まれ、酒米の稲はすくすくと成長し、9月には、台湾のモニターツアーの一行を招いての「稲刈りイベント」も実施しました。
http://www.jrniigata.co.jp/shupoppo/ より引用
なるほどー、新潟の地域活性化というテーマから出発したプロジェクトなんですね。
田植えや稲刈りの体験イベントは、酒米を自社栽培している酒蔵では散見されますが、JRのような大きな会社が間に入り、大々的なプロジェクトとして進めている例はあまり聞いたことがありませんね…!
『新潟しゅぽっぽ』は越後鶴亀と今代司酒造の2社が醸造。JR新潟ファームで生産した五百万石100%でそれぞれ個性を表現します。
今回のプロジェクトで醸造を担当するのは、もちろん新潟県の酒蔵で、越後鶴亀と今代司酒造!
どちらも新潟市内にある老舗の酒蔵ですね。今代司酒造は私も酒蔵見学にいったことがあります。
両社とも共通して、JR新潟ファームで生産された酒米『五百万石』のみを使用し、58%精米、アルコール度数15度と、いかにも新潟清酒らしいスペックで仕上げています。どんな味わいなのか楽しみですね。
『新潟しゅぽっぽ』その味わいは?パッケージも遊び心があって面白いですよ。
さぁさぁ『新潟しゅぽっぽ』まずは今代司バージョンから開けてみましょう。
今回いただいた今代司のしゅぽっぽは4合瓶。紙で包装されています。
実はこの包装、ただのラベル代わりではなく、面白い仕掛けがあるんですよ!瓶の首で結ばれる紐をほどいてみると…
なんと包装の裏に詳しい説明書きが…!
酒蔵のこだわり、オススメの飲み方などが詳細に記載されています。情報量多いなぁ。どんなところで、どんな蔵が、どんな思いを込めて造っているのかがわかりやすく記述されています。これならお土産でもらった人も興味を持ちやすいですよね。
包装を剥がすとこんな感じ。さぁ今代司バージョンの『新潟しゅぽっぽ』、いただきましょう!
バナナや麹のような香りから、サラリとした飲み口。典型的な新潟の淡麗辛口酒です…と言ったら身も蓋もないのですが全体的にはそんな印象。
といっても今代司のレギュラー商品群と比べるとやや米の旨みが前に出ているかな?看板商品の『今代司 天然水仕込み 純米酒』と比べるとその傾向は顕著に浮かび上がります。どちらもプレーンな味わいで今代司らしさを楽しめますし、飲み比べするには持ってこいな2本。
こういうお酒は何も考えずにスイスイ飲めるのがいいですね。
さて次は越後鶴亀バージョンの『新潟しゅぽっぽ』をいただきます。
こちらは180m詰の小瓶です。
グラスに口を近づけると、洋梨や竹のような香り。滑りよく口に飛び込むと純米らしい丸みのある味わい。
おっ意外と酸味も強めに出ていますね。とはいえそこまで押し味というわけでもなく、やはり淡麗タイプと言ってよいでしょう。新潟清酒らしい味わいの範疇にあるように思います。こちらも看板商品の『越後鶴亀 純米酒』と比べると面白いかもしれませんね。どちらもワイングラスで飲みたいところ。
おわりに
『新潟しゅぽっぽ』美味しくいただきました!ボトルに楽しい仕掛けもあり、新潟という土地に興味を持つきっかけになるお酒に仕上がってますね。
個人的に興味深く感じたのは、今代司も越後鶴亀もレギュラー商品よりも米の旨みと酸をやや強めに出してきているところですね。
やはり栽培段階から携わっていると出来上がったお米への愛着もひとしお。出来る限り米の味を出してあげたいと思うものなのでしょうかね?
米の旨みと酸を強めに出しつつも新潟らしいすっきりとした味わいに仕上がっているので、初めて飲む人には飲みやすく、『今代司』や『越後鶴亀』を普段から愛飲している人にはいつもと違う表情を楽しめる、いい落としどころに持ってきたなーと思いますね。
プロジェクト2年目を迎える2017年は、田んぼの面積を1.5倍にし、規模を拡大。新たに吉乃川と妙高酒造も参入するとのことなので、今後ますます盛り上がっていく予感がします。
今年度の『新潟しゅぽっぽ』がリリースされたら一気に4本飲み比べといきたいところですね!
それではまた。
新潟の日本酒関連のオススメ記事です。新潟清酒ファンもそうでない方もぜひ覗いてみてください。