こんにちは、しーたかです。
若手の夜明けは『紀土』で有名な平和酒造の山本典正氏を中心として、若手蔵元で旗揚げした日本酒イベントです。
多士済々の若手のみなさんが醸す酒はどれも絶品で美味い!!というのは言うまでもないんですが
どの蔵もキャラが立ってるし、みなさん気合いが入ってて気持ちいいんですよね。
「これから君たちより若い世代もどんどん飲むようになっていくから、日本酒の良さをどんどん伝えていってください。」
!!!!!!
そうか、そうだよな…。
美味いものはみんなでわかちあってナンボ。美味い酒飲んで感動するにしても、1人よりも2人、2人よりも3人でその感動を共有しよう…!
そんなわけで私しーたかは、私自身の日本酒熱が加速するきっかけとなったイベント『若手の夜明け』を応援していくことを決めました!
私のことは『若手の夜明け芸人』と呼んでください!!(そもそもお前芸人じゃないだろ)
若手の夜明け 2016 勝手に応援企画と題して、若手の夜明けに参加する蔵の酒をちょくちょく紹介していこうと思います!
【追記】2016年3月開催の『若手の夜明け』行ってきました!夜明けは今年もアツかった…!イベントレポートはこちら
福井県・常山酒造
前置きが長くなりましたが、応援企画1発目は
福井県・常山(とこやま)酒造!若手の夜明け初登場となる蔵です。
創業は1804年。福井駅から徒歩圏内に蔵があります。
常山酒造の歴史に関しては、佐野屋さんのブログが詳しいので興味がある方は参照してみてください。
常山酒造のルーツは江戸時代からの両替商だったようです。第二次大戦の空襲、福井地震により、3年以内に蔵が2度も崩壊するという危機を乗り越えて今に至っています。
で、勘違いしやすいのが、会社名は常山(とこやま)酒造と読むのですが、代表銘柄の『常山』は(じょうざん)と読ませるところです。読み方ややこしいですね(笑)
さて、この『常山』よく飲まれる方はご存じでしょう、最近酒質が変わってきています。
以前は常山といえば、香り控えめで辛口の重い酒といった印象でした。
それが、2015年を境に香りのある芳醇なタイプの辛口酒にシフトチェンジしているようです。
感覚的にいえば、クラシックな味からモダンな味へと変容しているといってよいと思います。
蔵の酒質が変わる理由は色々あります。設備の問題だったり、使用する原料米だったり、造り手が変わったり…
常山酒造がモダンな酒質に方向転換したのは長年勤めた杜氏さんが引退されたのがきっかけのようです。
2002年から杜氏をされていた栗山雅明さんが2014年の造りをもって定年退職をされたのです。
栗山さんは南部杜氏で常山ブランド確立の立役者として知られています。
栗山さんは香り控えめの日本酒造りがモットー。前述のとおり辛口のどっしり重い酒を造っていました。
僕個人も栗山杜氏の時代から常山を飲む機会がちょくちょくありました。
飲んでたのは『純米超辛』や『とびっきり辛口』。
口にするたびに「うぉ~辛ぇ!でもこれが常山だよなぁ!」と思いながら飲んでいました。
栗山杜氏退職後、専務の常山晋平さんが蔵元杜氏に
栗山さんが退職後、次に杜氏を勤めるのは誰か…
外部から招聘するのではなく、専務の常山晋平さんが自ら杜氏を務めることになりました。
常山晋平さんは前杜氏・栗山さんが在職中から3年間酒造りに参加していたそうで、満を持しての杜氏就任です。
常山さんが杜氏就任してすぐの2015年(26BY)、いったいどんな方向性の酒ができるのか?
その答えが、モダンな酒質への方向転換というわけだったのです。
ほどよい辛味にふっくらした香りと適度な酸で輪郭を産み出す。そんな酒質に変化しました。
昔の味とはガラッと変わりましたが、ニュー常山もなかなかのものですよ!
市場の評価も概ねよさそうです。最近都内でもちょくちょく見かけるようになりました。
2015年のNIKKEI プラス1 何でもランキング「お燗でさえる味 秋の夜長を日本酒と」では5位に『常山 純米 超辛』がランクイン!
常山酒造、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いです。
『常山 純米吟醸 越前美山錦 ひとつ火』
なにはともあれ、若手の夜明けに行く前に予習しておこう!というわけで、常山の純米吟醸 越前美山錦 ひとつ火を飲んでみました。
ひとつ火というので1回火入れでしょう。