こんにちは、しーたかです。
都内開催では屈指の人気日本酒イベント『若手の夜明け』に参加するために渋谷へ行ってきました。
会場は当イベントではお馴染みのベルサール渋谷ガーデン。この日は台風が接近し悪天候でした。それでも会場は多くの日本酒ファンで賑わい熱気ムンムンです!
悪天候でもお構い無しの集客力はさすがですね~。ブース回遊式のテイスティングイベントは、雨の日だと傘が邪魔になるのが難点です(笑)
こちらは『紀土』で有名な平和酒造の山本典正氏のあいさつ。
今年で10年目を迎えた『若手の夜明け』。イベントを立ち上げた当時から屋台骨を支え続けている実行委員(幹事)の方々も、そろそろ若手という歳ではなくなってきているという実情も踏まえ、来年度から次の世代にバトンタッチするそうです。
参加者として、最近はちょっとマンネリ気味に感じていたことはあるので、ここらで新しい風を入れようという判断は妥当なのかなーと思います。とはいえ、今の体制が今回限りで終わってしまうのはちょっと寂しいですけどね。
『若手の夜明け』も今年で1つの区切りということで、歴代のチラシがズラリと展示されています。
こちらは2008年開催時のチラシです。立ち上げ当時は11蔵しか出展していなかったんですね~。
チラシを古い順に見ていくと、徐々に規模を拡大していったことがよくわかります。
今回の『若手の夜明け』は、初登場の酒蔵さんは1社もなく、以前から出展しているお馴染みの酒蔵さんのみでの開催。総勢31蔵のオリジナルメンバーでファイナルを迎えます。
そんななかでひとつ残念だったのは『若手の夜明け』常連組の中野酒造が不参加だったことですかね…。『ちえびじん』の銘柄や紅茶リキュールで有名な酒蔵さんです。ちょっと前に当ブログでもお酒の紹介をしていました。
中野酒造さんは私が知る限りここ6年ぐらいはずっと出展されていたので、このタイミングでの不参加は「なんかあったのかな?」と不安に思ってしまいます。今回は例年より少し遅れて10月末の開催なので、酒蔵の方が忙しいのかなーという気もしますが。
いずれにしても個人的に大好きな酒蔵さんなので、これからも動向を追っていきたいですね…!
また、今回気になったのは「28BYから生酛造りに初トライしました!」という酒蔵さんをちょこちょこ見かけたことでしょうか。
ここ数年、生酛造りを再評価する機運を確かに感じますね。『若手の夜明け』に出展している酒蔵さんはみなさんチャレンジングで好感がもてます。
今年は生酛初挑戦のお蔵さんが多かったですねー。日輪田と山城屋の生酛造りはなかなかイケてました! https://t.co/h4SgtcVWV8
— しーたか (@s_sakearchive) 2017年10月30日
『若手の夜明け』気になったブースをピックアップ!今回も美味しいお酒をたくさんいただきました。
さぁここからじゃんじゃん飲んでいきましょう。まずは富山県の『羽根屋』ブース。最近リリースされたばかりの『羽根屋 純米大吟醸 50 越中山田錦』からいただきます。
富山県産の山田錦を使ってテロワールを表現したという1本。羽根屋らしいフルーティーさと柑橘系の香味が特徴的でなかなかのものでしたね。正直、テロワール云々はわかりかねますが、間違いなくウマイです(笑)
あとこちらは、『羽根屋 純米大吟醸 50 翼』のスパークリングタイプ!こちらは未発売品とのこと。
『羽根屋 翼』の優美な味わいにシュワシュワ感にプラス。レッドブルよろしく、翼を授けるがごとく、飲むと元気になれるお酒ですね。これはぜひ商品化してほしい!
続いてこちらは神奈川県の『松みどり』ブース。『松みどり 大吟醸 原酒』をいただきます。
大吟醸らしくすっきりとした味わいながらも、お餅やバナナのような独特の風味!不思議な味ですねー。
続いてこちらは『松みどり 特別純米酒 生』。
『松みどり』は生酒がウマイんですよね。こちらの『松みどり 特別純米酒 生』は毎年好評で、2月には市販の分は完売になってしまいましたが、イベント用に酒蔵の方で取っておいたものなんだそうです。半年以上寝かせた生熟ということですね。
そういえば以前『松みどり』の中澤酒造さんにお邪魔したときも、『松みどり 特別純米酒 生』は試飲用しか残ってありませんでしたね。見つけたら即買いが正解なんでしょうね。
つづいて秋田県の『一白水成』ブース
『一白水成』ブースでは、なんと希少な酒米の『短稈渡船』と『山田穂』の飲み比べをやっていました!
酒米の王様『山田錦』のそれぞれ父と母にあたる品種ですね。日本酒マニア歓喜なテイスティングでしたが、なぜか私は『山田穂』の方しか飲みませんでした…(笑)もったいないことしたかもしれません。
こちらは岐阜県の『津島屋』ブース!
こちらのブースでは『雄町』『吟風』『山田錦』など多彩な酒米のバリエーションで来場者を魅了します。津島屋らしい透明感のある味わいと綺麗な酸を出しつつも、それぞれの酒米の特性を十二分に引き出している印象を受けましたね。
『津島屋』ブースで特にオススメされたのは、『津島屋 純米酒 山田錦』の3年熟成。
最近、熟成酒も積極的にリリースする『津島屋』シリーズ。味もさることながら商品ラインナップの引き出しを増やそうというトライに頭が下がります。御代櫻酒造はファンを飽きさせないいい酒蔵さんですね。
こちらは静岡県の『白隠正宗』ブース。『白隠正宗』ブースは生酛仕込みのお酒を4種類ブレンドしたという樽酒のみ出品という潔さ!
常温の樽酒がどーんと。
あと、なんといっても『白隠正宗』ブースで見逃せないのが、『蒸し燗』です。
一見すると「これは何をやっているんだ!?」と疑問に感じてしまうかもしれないですが、これは蒸し器でお燗をつけているのです!
通常、日本酒をお燗するとなると、湯煎で温めたり、レンジで温めたりするのがポピュラーな手法。
ところが高嶋酒造の提唱する『蒸し燗』によると、お酒の温度がゆっくりと上がっていくためか、お酒をよりまろやかに楽しめるそうです。すごいすごい!
とはいえ、家じゃとても面倒でやる気にならないので、こういうイベントで頂けるとありがたいですね(笑)
生酛造りのならではの奥深いコクが冴えるいい味わい。極楽の『蒸し燗』でした。
こちらは宮城県の『黄金澤』ブース。こちらのブースでぜひ飲みたいのは全国新酒鑑評会で金賞を受賞した『黄金澤 大吟醸 限定品』でしょう。
若手の夜明けのイベントではなぜかあまり人気のない『黄金澤』ブースですが、『黄金澤』を造る川敬商店はかなりの実力蔵として知られています。
全国新酒鑑評会では14年連続で金賞を受賞していますからね、これは歴代トップの記録です。
口当たりは軽く、雑味の「ざ」の字もないどこまでもスムースな味わいにただただ驚くばかり。
全国新酒鑑評会の採点は減点方式ですので、これだけ欠点らしい欠点がないお酒が金賞を逃したら、どこの酒蔵も金賞取れないよなぁと思わせる凄みがあります。
大吟醸の名に恥じない素晴らしいお酒を堪能させていただけました。
こちらはフリーの試飲スペースです。
酒蔵さんのブースは常に混雑しているので、「気になっていたけど飲み損ねた」というお酒はこちらで試飲できるように配慮されています。
こちらは栃木県の『仙禽』ブース。
『仙禽』ブースはさすがの人気。ブース周辺は常に混雑してましたね!混んでいるので寄るのやめようかなと思ったのですが、これが行っといて正解!
こちらのブースでは『モダン仙禽 無垢』がよかったですねー。『仙禽』らしい甘みと酸ももたせつつ、品のいい味わいに仕上がってます。このクオリティで720ml詰が1350円とはすさまじいコスパ…!
他には『仙禽 ナチュール ドゥ』も出品されていました。ついこの間ブログでも紹介したお酒ですね。
こちらは長野県の『澤の花』ブース!人気の『Beau Michele』をいただきました。
KinKi Kidsの堂本剛氏が堂本光一氏に誕生日プレゼントとして贈ったことで、一躍日本酒ファン以外にもその名が知れ渡ったお酒ですね。一時期は手に入りにくい状態が続きましたが、最近は少し落ち着きましたかね?
味わいは穏やかながら白ワインを思わせる酸味が特徴的。チーズやショコラと一緒に飲みたいですね。
こちらは新潟県の『山城屋』ブース
新潟県の栃尾にある越銘醸のお酒ですね。蔵人さんが全員坊主でメガネをかけているという異色の酒蔵さんです。こちらのお酒は以前ブログで紹介していましたね。
ここのお酒は生酒もいいですけど、火入れも抜群にウマイですね。程よくフルーティーでいて、程よく朗らかな伸び伸びとした味わいが好印象です。
あと、写真を撮るのを忘れてしまいましたが、28BYから始めたという生酛造りもなかなかいい味してましたね。今後も続けてブラッシュアップしていただきたいところです!
【追記】その後、山城屋は全面リニューアルして生酛造りの純米大吟醸のお酒に生まれ変わりました!詳しくはコチラ↓
おわりに
そんな感じで『若手の夜明け 1st Stage Final!! - これからも日本酒はがんばります!!!!』相変わらずのいいイベントでした。楽しい時間というのはあっという間に過ぎるもので、1時間半がとても短く感じました。
この『若手の夜明け』には、なんだかんだで6年ぐらい通い続けました。東京(渋谷)開催は年に2回行われているので、10回以上は参加していることになるのでしょうか。
日本酒に少しずつ興味を持ち始めていた時期に、日本酒イベントというものに初めて参加したのがこの『若手の夜明け』だったんですよね。日本酒にどっぷりハマるきっかけを造ってくれたこのイベントには感謝の気持ちでいっぱいです。
来年以降に行われるであろう新体制下の『若手の夜明け』も、多くの人に日本酒を飲む喜びや楽しみを伝えていけるイベントとして末長く続けていっていただきたいですね!
それではまた。
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