しーたかの日本酒アーカイブ

日本酒の魅力について、もっと語りたくなったからブログを始めたんだ

『松みどり』中澤酒造さんに酒蔵見学へ行ってきました!

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こんにちは、しーたかです。
今回は当ブログ初の蔵見学レポート!
 
神奈川県の地酒『松みどり』で有名な中澤酒造さんを見学してきました!
 
ちなみに『松みどり』という銘柄は、皆さんご存じでしょうか?
松みどりは、神奈川県足柄上郡で造られている日本酒です。
昔も今も、地元で大半を消費する地酒なので、県外で見かけることはそうそうありません。
全国的な知名度はまだまだ高くないものの、近年は県内だけでなく都内への出荷も増えています。ひょっとすると近い将来、全国レベルのスター銘柄になるかもしれない、そんな雰囲気があるのが『松みどり』。
 
なんといっても『松みどり』は旨いのだ。
芳醇さと旨みがあり、しかも爽やかにキレる。特に生酒が美味しいんです。生酒は火入れの酒より、口に含んだ際の松みどり独特の香りがよりいっそう引き立ちます。
 
『松みどり』を造る中澤酒造さんは、私の住まいである神奈川の酒蔵ということで、いつか伺ってみたいなぁとぼんやり思っていました。そんな折りに、酒蔵見学を受け入れていることを知り、早速伺うことにしました。
 

中澤酒造さんの最寄りである新松田駅へ

それでは中澤酒造さんに向かいます。
蔵の所在地は神奈川県足柄上郡、最寄り駅は小田急線の新松田駅、もしくは御殿場線の松田駅です。

 横浜に住んでいる私でさえ「これ、かなり遠いんじゃないか…?」と思ったのですが、

調べてみると横浜駅から約1時間20分、都内ですと新宿駅からでも約1時間20分と、それほど遠くないことがわかってホッとしました(笑)
というか、東京から行ける酒蔵としてはかなり近い方かもしれません。しかも駅から徒歩5分なのが嬉しいところ。
また、あとで蔵の方から聞いた話だと、蔵からタクシーで15分のところにアサヒビールの工場があるそうです。アサヒビールの工場見学ののちに、中澤酒造さんの見学という、贅沢なハシゴをされる方も多いとか!私も今度来るときはそうしよう…( ̄ー ̄)
 
駅からほどなくして中澤酒造さんが見えてきました!
新松田駅で友人と合流。中澤酒造さんの方に向かいます。
歩いてすぐ、まつみどりの看板を見つけました!
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「松美酉」酒蔵へ行こう
あとでわかったのですが、この看板が立ててあったお店は、中澤酒造さんの直売所なんだそうです!私が訪れたのは日曜日だったので、シャッターが閉まっていました。
 
駅前の商店街を抜けて、右に曲がると、いかにも酒蔵らしい白壁の蔵が見えてきます。あっ多分ここだ。
 
中澤酒造さんの入り口まで来ました!風情のある佇まいですね。
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中に入ると酒樽と杉玉が。
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屋敷の脇には謎のタンクがあります。
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これいったい何なんでしょうね。聞いてみればよかったです。
 
見学の時刻よりだいぶ早く着いてしまいました。どうしようかな~とウロウロしていたところに、屋敷の中から女性の方が迎えに来てくださいました。
どうやら次期蔵元・鍵和田亮氏のお母様のようです。
朗らかで人当たりのいい方です。このお母様もそうですが、酒蔵にいる人はみな肌艶がいいですね~(笑)そういえば日本酒は美容効果があるといいます。やはりその賜物なのでしょうか。

『松みどり』蔵内へ

 まずは試飲・販売などを行っている建物に移動します。
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ここで15分ほど日本酒造りの映像を見ることになりました。
蔵を訪れた日は、酒造りが終わった時期ということで、酒造りの詳しい行程はDVDで見てくださいとのこと。
映像はどこかで見たことあるようなもので、おそらく日本酒造組合中央会が製作したものかと思われます。
 
映像が終わると、仕込み蔵の方に案内されます。
 
これは中澤酒造さんの軽トラ。
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仕込み蔵の脇まで来ました。奥には松田の山が広がっています。
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山の中腹に白い建物が見えます。ここには松田山ハーブガーデンがあるそうです。またこの辺は早咲きの河津桜が有名で、2月~3月は桜まつりが行われ、多くの人で賑わうとのこと。今度はぜひ2月に遊びに来るといいですよと言われました。
 
仕込み蔵の中に入ります!これは蔵にとって大切な、仕込み水を組み上げる機械です。
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上を見上げると、手作業で井戸水を汲み上げていた頃の名残が見てとれます。これは使わなくなった今も、あえて残してるそうです。
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これはお米を蒸す釜です。
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天井の穴(?)は、蒸気を逃がすように設計されているのだそうです。
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これは醪(もろみ)を搾る機械です。
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いわゆる佐瀬式の槽しぼり(ふなしぼり)。
布の袋に入れた醪を、箱形の部分に並べます。そこに蓋をするように上からゆっくりと圧力をかけて搾る、というものです。
中澤酒造さんでは、搾りの行程では、この佐瀬式の機械と、ヤブタと言われる機械を使っているそうです。
 
そしてこちらが、酒造りの要となる米麹を作る麹室です。
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写真がブレてしまいました。厳重な扉で閉ざされています。
麹室の中は見せられないそうで、外から写真を撮影するだけとなりました。
 
扉の上に、紙垂(しで)が飾られています。紙垂は、麹室だけではなく、日本酒造りの各セクションに飾ってあります。
日本酒は神様からの授かり物であることから、日本酒造りの工程のそれぞれにおわします神様を祀る意味合いで飾っているそうです。
 
次は仕込みタンクのあるエリアに案内していただきました。
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このタンクで発酵が進められます。タンクは成人男性の背よりは大きいぐらいのサイズです。2メートルちょっとでしょうか。
写真の右手前に見えるのは、最新式のサーマルタンクです。最近になって一基購入したそうです。細かい温度管理がしやすいそうなので、きっと大吟醸のお酒のような失敗が許されない仕込みに使われるのでしょう。
 
ん、タンクに黒い腹巻き!?
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この腹巻きのような黒いものは、タンクを冷却するための装置です。
写真を拡大するとわかりやすいのですが、細いホースが幾重にも張り巡らされています。このホース内に冷水を通してタンクを冷却するという仕組みなのだとか。旧式のホーロータンクは、このようにして温度管理しているんですね。
 

待ってました!『松みどり』試飲タイム

蔵の設備を終えて、最初に映像を見せていただいた施設に戻ります。
これからお待ちかねの試飲の時間です!お酒を飲むのを目当てで来たわけではないではないですが、やはり楽しみですね~。
 
試飲用のボトルを出していただきました。こんなラインナップです。
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試飲した中では『松みどり 特別純米酒 生酒』が大変美味しく、インパクトがありました。
芳醇旨口かつ爽やかな後味で、全国の名だたる銘酒とも渡り合える逸品であります!酒屋さんからの問い合わせが多く、蔵に残っているのは試飲用のボトルのみとなっているそうです。
 
こちらには販売されたボトルが飾られています。
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お土産コーナーには『酒蔵限定 酒ケーキ』なるものが!
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説明があります。カステラのようなものを純米吟醸のお酒に漬け込んだものなのですね!
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これは普段お酒飲まない人へのお土産としても使えますね。酒に漬け込んだものなので、日持ちがいいのもグッド!半年ぐらいは持つそうです。

おわりに

お土産用にお酒も購入し、大満足で蔵を後にします。
初めて訪れた松田町は、自然が豊かで落ち着いたところでした。普段、都会の方に住んでいる私にとっては、数時間滞在しただけでも、かなりリフレッシュになったような気がします。
今回伺った『松みどり』の中澤酒造さんの酒蔵には、事前予約をすれば見学に行くことが出来ます!
仕込みの時期(11月~4月)以外は見学を受け入れているそうなので、ぜひみなさんも、松田町の景勝と『松みどり』を味わいに、中澤酒造さんに足を運んでみてください。
 
それではまた!
酒蔵見学レポート第2弾!新潟県の今代司酒造に行ってきました。詳しくはコチラ↓