しーたかの日本酒アーカイブ

日本酒の魅力について、もっと語りたくなったからブログを始めたんだ

神奈川の全量純米蔵・泉橋酒造で、酒造りは田んぼから始まるということを教わりました

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こんにちは、しーたかです。

先日、といってももう数ヵ月も経ってしまいましたが

『いづみ橋』の銘柄で有名な神奈川県・泉橋酒造の蔵見学に行ってきました。

ちなみにみなさんは『いづみ橋』という銘柄をご存じでしょうか?

『いづみ橋』は神奈川県の海老名で造られる日本酒です。トンボのデザインのラベルで有名…かもしれません。「かもしれません」と濁しているのは、『いづみ橋』が私の地元・神奈川のお酒ということで、多少なりともバイアスがかかっているのも否めないからです(笑)

やはりというか、神奈川県内ではそこそこ流通していて、日本酒メインの居酒屋さんに行くと高確率でお目にかかります。

神奈川県内ではおなじみの酒『いづみ橋』その特徴は?

このように『いづみ橋』は神奈川県内では本当に人気なんですよ。ただ、「人気」というのは少しニュアンスが異なるかもしれません。

『人気の銘柄』でもあり、それ以上に『応援したくなる銘柄(酒蔵)』なんじゃないかなって思ってます。

普段から日本酒をよく飲む方ならわかると思いますが、最近の日本酒って、ハズレを引くのが難しいぐらい美味しい酒だらけですよね。

「日本酒は美味しいのが当たり前」な時代において、単なる「美味しい」を越えて『応援したくなる銘柄(酒蔵)』ってなんでしょうか?

地元の酒だから?旅行先で飲んだ思い出があるから?若い人が頑張っているから?

その理由は人それぞれあると思いますが、私個人としては『ポリシーのある銘柄(酒蔵)』に共感するところがあります。

 

というのも、泉橋酒造を応援したくなる理由は大きくわけて2つあると思います。

  • 全量純米蔵(純米酒だけを造っている酒蔵)であること
  • 原料米を一部、自社で栽培している『栽培醸造蔵』であること

なんて難儀なことに取り組む蔵なんだろう…。易きに流れず、ストイックに米の味、地の味を表現しようとする姿勢はどこからきているのか。

泉橋酒造の原動力は、単に『地元密着』というマーケティング戦略だけではないはず。もっと深い根っこの部分はいったいなんだろうか。

まぁうだうだ考えても仕方ないので現地に行ってみましょう。

 

橋酒造に到着!自社田で栽培するお米への愛情と誇りを感じられる素晴らしい蔵でした

それでは泉橋酒造にやってまいりました!f:id:sakearchive:20170111170456j:image

神奈川県の県央に位置する海老名駅から徒歩で20分、タクシーで5分ぐらいの距離です。

新宿から急行で45分。日本酒の酒蔵としては非常に良好なアクセスですね。

見学に訪れた日は、どんよりとした曇り空で、今にも雨が振りだしそうな気配…。まぁ気にしないでいきましょう。

泉橋酒造は今回で3回目の訪問。はじめて訪問したのは、雪が降り積もる冬場のシーズンで、新酒のお披露目会のようなイベントだったと思います。2回目は食事と試飲つきの見学ツアーでした。泉橋酒造では日本酒のセミナーや蔵見学などを頻繁に開催しているので、酒蔵を身近に感じられるのがいいですね。

では、酒蔵のなかを見学させていただきましょう。f:id:sakearchive:20170111170536j:image今回、蔵見学のガイドを務めてくださったのは、普段は営業をされている若手イケメン社員の方でした。少しばかりたどたどしい説明でしたが、補佐についていた蔵人の方のサポートもあり、蔵をすみずみまで案内してくださいました。

こちらは巨大な精米機。普通の酒蔵にはなかなか置いてありません。f:id:sakearchive:20170111170615j:image

精米したあとに出てくる糠にも種類あるそうで、こちらで分別して処理されるのだとかf:id:sakearchive:20170111170632j:image

酒蔵の心臓とも言える『麹室』も覗かせていただけました!f:id:sakearchive:20170111170650j:image

こちらは醪(もろみ)を搾る際に使用する、佐瀬式の搾り機です。f:id:sakearchive:20170111170717j:image下の箱のような部分に醪を敷き詰めて、上からゆっくりとプレスしてお酒を搾るものです。

あとこちらは最新式のサーマルタンク。f:id:sakearchive:20170111170732j:image泉橋酒造は設備投資にも積極的で、年々少しずつ新しい設備を取り入れてるそうです。

たしかに、以前見学したときには見かけなかった設備がいくつもありました。案内役の社員の方いわく、サーマルタンク数基と搾り機はここ1年で購入したものだとか。訪れるたびに変化がみられると見学しがいがありますよねぇ。

蔵のなかを見学しているうちに、外はすっかり大雨が降りだしてしまいました。

予定では自社の田んぼも案内していただけることになっていたのですが、大雨のため中止となってしまいました…。今回は田んぼが見たくて見学にきたようなものなので非常に残念です(>_<)

そんなわけでセミナールームに案内され、これから試飲タイム!f:id:sakearchive:20170111170905j:image

5種類のアイテムと軽いおつまみを提供していたきました。f:id:sakearchive:20170111170928j:image伺ったのが9月上旬ということもあって、旬の名残の夏期限定のお酒と、秋限定のお酒も味わうことができました(^-^)

セミナールームで試飲を終え、時間ちょうどで蔵見学はお開きに。

セミナールームを出ると、すぐ目の前に田んぼが広がります。f:id:sakearchive:20170111170951j:image
「あー雨降ってなかったら田んぼも案内してもらえたのにな」などと友人と話していると、先ほどの案内役の方が「雨も上がってきたので、よかったら一緒にいって案内しましょうか」と申し出てくださいました…!

こういう気遣いは本当に嬉しいですね。素晴らしいホスピタリティに感謝感激!!ぜひぜひお願いいたしますーということで、思わぬ形で蔵見学はアディショナルタイムへ突入します(笑)

案内役の方と数人で田んぼへf:id:sakearchive:20170111171115j:image雨はすっかり上がり、収穫の秋を待つ稲は、陽の光を浴びて気持ち良さそうにさわさわとそよいでいます。f:id:sakearchive:20170111171147j:image写真じゃ伝わりづらいですけど、本当に綺麗なんですよね。心が洗われるような心持ちです。いや~本当にきてよかった。都心からたった1時間ちょっとでこんな場所があるなんて奇跡じゃないですかね?

酒造好適米の『山田錦』の田んぼやf:id:sakearchive:20170111171213j:image

『雄町』の田んぼもあります。f:id:sakearchive:20170111171223j:image田んぼに出てきてから、案内役の社員の方の説明も熱を帯びてきました。

「この雄町の田んぼを見てください。稲の先に線のような芒(のげ)が生えているでしょう?」

「古くからある品種改良されていない品種には芒が付いているんですよ。」

と語る案内の方の目はキラキラしていて、自社の田んぼに、米作りに、酒造りに誇りを持っているんだろうなぁというのを感じました。

おわりに

というわけで、約1年ぶりに泉橋酒造に訪れました。何度行っても新しい発見があって興味深い酒蔵です。

冒頭でも書きましたが、わざわざ自社で田んぼを持つ意味ってなんなんだろうなってずっと考えていたその答えがみつかったような気がします。機会があれば田植えの時期にボランティアで田んぼに立ってみたいものです。

それではまた!

泉橋酒造直営のレストランに行ってきました!変幻自在の日本酒ペアリングコースが超オススメです!詳しくはコチラ↓

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