しーたかの日本酒アーカイブ

日本酒の魅力について、もっと語りたくなったからブログを始めたんだ

石川県『菊姫 純米ひやおろし』力強さとまろやかさが調和する、秋だけの至福の一本!

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こんにちは、しーたか(@s_sakearchive)です。

さぁ今年もこの季節がやってまいりました。石川県白山市の老舗蔵「菊姫」が手がける秋季限定酒『菊姫 純米 ひやおろし』。f:id:sakearchive:20250919153401j:image冬に仕込んだ純米原酒をひと夏越してから出荷する「ひやおろし」のスタイルで、毎年9月頃にリリースされます。

菊姫のひやおろしは、私も過去に何度も飲んだことがありますが、まぁ旨いですよねー。1年追熟させたひやおろしをいただいた際は本当に悶絶モノでした。

裏ラベルはこちらf:id:sakearchive:20250919153414j:image

スペック表も貼っておきます。

原材料 米(国産)、米こうじ(国産米)
原料米 兵庫県三木市吉川町(特A地区)産 山田錦100%
精米歩合 65%
アルコール分 18度

使用米は兵庫県三木市吉川町の特A地区山田錦100%、精米歩合65%。仕込みは速醸酛で行われ、アルコール度数はガツンと18度。

ラベルには杜甫の名作『登高』があしらわれ、古典の風情を漂わせています。晩年の杜甫が、重陽節に高台に登って読んだ詩とあって、菊姫の秋酒にこれほどしっくりくるものはないよな、と膝を打ちました。


実際に飲んでみて

開栓すると、ほんのりとしたメロンやバナナの果実香が立ち上がり、控えめながら上品。派手さはないものの、爽やかさと落ち着きのバランスが絶妙です。

口に含むとまず感じるのは、厚みのある酒質とみずみずしい酸。太く芯のある味わいで、柑橘を思わせる酸味がズバッと切り込んできます。

その後に山田錦らしい旨味がふわりと広がり、苦味とともにスッと消えていくキレの良さが印象的。速醸酛ながらに飲みごたえは十分!それでいて野暮ったい重さを感じさせない洗練された仕上がりです。

冷酒でいただくと、フレッシュさが際立ち、酸と旨味のバランスを楽しめます。個人的には、少し氷を入れたロックスタイルもおすすめです。角が取れてまろやかになり、秋の夜長にじっくり飲むのにも向いています。

脂の乗ったサンマやブリの塩焼き、あるいは醤油ベースの煮物と合わせてみたい印象です。


まとめ

というわけで今回いただいた『菊姫 純米 ひやおろし』は、伝統を背負った老舗蔵ならではの安定感と、秋の季節酒らしいまろやかさが一体となった1本でした。速醸仕込みでもしっかり菊姫らしい濃醇な味わいが表現されていて最高でしたね。

冷やでもロックでも楽しめ、秋の味覚と合わせれば食中酒として真価を発揮します。価格以上の満足感があり、毎年見つけたらぜひ押さえておきたい銘柄です。

それではまた。

『菊姫』の速醸といえば、B.Y.大吟醸も旨かった!高級酒は飲んでみたいけど、菊理援(くくりひめ)や黒吟は高くて手が出ないよ、という方もまずはこの辺りからぜひ。

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