こんにちは、しーたか(@s_sakearchive)です。
12月に入り、寒さも本格化してきましたね。酒飲みにとっては待ちに待った新酒のシーズン到来です! この時期は酒屋さんの冷蔵庫を眺めているだけでワクワクしますね。
さて、今回いただくのは福井県勝山市のお酒『伝心 冬 しぼりたて 生酒』です。
福井の銘醸蔵・一本義久保本店が醸す冬の限定酒ですね。
このお酒、スペックだけ見ると「本醸造」なんですが、ただの本醸造じゃありません。
| 原材料名 | 米(福井県産)、米麹(福井県産米)、焼酎乙類(福井県製造) |
| 精米歩合 | 65% |
| アルコール分 | 18度 |
アル添酒には違いないのですが、まさかまさかの「柱焼酎仕込み」じゃないですか…!
日本酒好きの方ならご存じかもしれませんが、これは江戸時代から続く伝統的な技法です。 醸造アルコールを添加する代わりに、自社蒸留した「米焼酎」を添加しています。
『伝心』ブランドでは以前から、自社蒸留の取り組みを行ってきたのですが、2025年からはさらに進化(深化?)して、日本酒を蒸留した焼酎の使用を始めているそうです。
以下、公式HPより引用します。
そこで「伝心 冬」は、平成28年(2016)より、自社製「米」アルコールを、そして令和7年(2025)からは、より奥越前ならではの風味を追求するため、日本酒を蒸留した焼酎を、その添加アルコールに使用することにしました。
「柱焼酎仕込み」といわれる、江戸時代のアルコール添加技法にならった酒仕込みを通じ、アルコール添加系日本酒の魅力を再発見いただけましたら、誠に幸いに存じます。
(酒税法上、焼酎を添加した場合、特定名称酒と同じ製法であっても、その区分は「普通酒」になります。)
マジか、マジか…。醸造アルコールにいたるまでこだわり抜いたお酒がただの「普通酒」でしかないのであれば、もう特定名称自体にはほぼ意味がないといってもいいような気がしてきますね。
アルコール度数は18度と結構高め。 フレッシュな生酒で、ガツンとした飲みごたえが期待できそうです。
『伝心 冬 しぼりたて 生酒』の味わいは?
では、さっそく開栓してみましょう。
香りは…おお、予想以上にフルーティーですね! オレンジのようなくっきりと爽やかな柑橘香がパッと広がり、その奥からマスカットやメロン系のジューシーな甘い香りも感じられます。
口に含むと、ジュワッとした甘みと、その直後に訪れる鮮烈なキレ!
アタックは非常にフレッシュ。新酒らしいガス感や高アルコールの生酒特有のオイリーな甘みが舌に乗るんですが、余韻に浸る間もなくスパッと切れていきます。
アルコール度数18%もあるんですが、それを感じさせないくらいゴクゴク飲めてしまいますね…。 あ、これは危険なやつですね。
飲んでみると、一見して「純米酒ではなさそうだな」という醸造アルコール由来のアルコール感がしっかり感じられますが、全くネガティブな印象はありません。これは自社蒸留の柱焼酎仕込みのおかげなのかな?酒質に独特の「リッチ感」というか、インテンシティを感じます。 しっかりとした飲みごたえがありつつも、峻烈なキレで口の中をリセットしてくれる。
この爽快なドライ感、魚介類との相性が抜群でしょう。 脂の乗ったブリの塩叩きや、冬の鍋料理と合わせたら、口の中の脂を綺麗に洗い流してくれそうです。食中酒としてのポテンシャルが非常に高いですね。
冷酒でキリッと飲むのが基本ですが、度数の高さや酒質の強さから、多少温度が上がってきてもボディが崩れません。
試しに少し温めてみると、角が取れてまろやかさが増して感じられます。ぬる燗も全然アリですね。
おわりに
そんなわけで今回は『伝心 冬 しぼりたて 生酒』をいただきました。
フルーティーな香りで入り込み、後味はバシッとドライに締める。 冬の味覚を迎え撃つにはもってこいの、頼もしい食中酒でした。
「本醸造はちょっと…」と敬遠している純米派の方にこそ、この「柱焼酎仕込み」ならではのリッチなキレ味を一度体験してみてほしいですね。
見かけたらみなさんもぜひお試しください。価格も手頃で手が届きやすいのも嬉しいですね。
それではまた。
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