しーたかの日本酒アーカイブ

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福井県『早瀬浦 浦底(春の波) 純米滓酒』スペック変更により、さらに飲兵衛向きに舵を切った早瀬浦の春酒。朗らかな酒質にらしさが光る良品です。

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こんにちは、しーたか(@s_sakearchive)です。

今回は『早瀬浦 浦底(春の波) 純米滓酒』をいただきました。f:id:sakearchive:20200411140337j:image
福井県三方郡の三宅彦右衛門酒造のお酒です。

福井県の日本酒というと『黒龍』や『梵』のようなスタイリッシュな銘柄も人気ですが、『早瀬浦』を筆頭に質実剛健なスタイルのお酒も見逃せません。ほどよく旨みの乗った味わいとドライな酒質を基調に、レギュラー酒も季節酒も高いクオリティを誇ります。漁港のすぐ近くの酒蔵の酒だけあって魚介類とは抜群に合うんですよ。

今回いただく『早瀬浦 浦底(春の波) 純米滓酒』は、春期限定のおりがらみのお酒です。

タンクの底に残った純米酒規格のお酒の滓(おり)を集めて、純米生酒にブレンドするため『浦底』と名付けられたそうです。

『早瀬浦』の季節商品ってかなりイケてるお酒が多いと思っているんですけど、その中でも今回の『早瀬浦 浦底』は毎年楽しみに待っているファンが多い印象です。全般的にはキレの良い男酒といったキャラクターのお酒が多い同蔵のお酒の中では、比較的フルーティーで万人ウケするんでしょうね。

 

『早瀬浦 浦底(春の波) 純米滓酒』の裏ラベルはこちらf:id:sakearchive:20200411140350j:image
スペック表も貼っておきます。

原材料 米(国産)、米麹(国産米)
原料米 酒造好適米 100%
精米歩合 55%
アルコール分 18度

アルコール度数は堂々の(?)18度!数年前までは16~17度ぐらいだったと記憶しているのですが、幾分高くなっていますね。ブレンドの加減の問題もあるんでしょうか?

それではいただいてみましょう。

グラスに口を近づけると、バナナやメロンを思わせる典型的な酢イソ系の香りが漂います。乳酸と瓜が境目なく同居するファジーさ。落ち着いた香りの中に秘める清涼感が心地いいですね。

口に含むと、浮わついた香りだけを綺麗に取り払ったメロンの風味と、そこそこにワイドな旨みが膨らみます。フルボディに片足を突っ込んだボリュームのある味わいと爽やかさのバランスがいい感じ!乳酸飲料的な甘さもあるのですが、あくまで表層的な部分に留まります。

アルコール度数相応にアルコール感や苦味も強いのですが、おりがクッションとなりいい塩梅に和らいでいますね。度数が高い割に妙に杯が進む印象です。裏ラベルの結びにある「うららかな春の日本海の『大海原』を思い描いていただければ幸いです」との記載はまさに正鵠を射た表現でしょう。

おわりに

そんなわけで今回いただいた『早瀬浦 浦底(春の波) 純米滓酒』、朗らかで雄渾なタッチが印象的なおりがらみのお酒でした。

緻密な設計でアバウトな酒を演じている酒って感じですよね。やはり漁師町の酒だけあって、いい意味で雑に飲めます。時代に逆行するように、従前よりもアルコール度数が高くなり、ますます飲兵衛向きの酒質に舵を取った印象でした。

それではまた。

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