しーたかの日本酒アーカイブ

日本酒の魅力について、もっと語りたくなったからブログを始めたんだ

富山県『勝駒 純米酒』地味に見えて綺麗で複雑な味わい。淡麗タイプの純米酒としては抜きん出た傑作酒です。

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こんにちは、しーたかです。

2017年頃から複数回にわたって『勝駒』をレビューしてきましたが、ド本命のお酒がまだ紹介していませんでした。

飲んでいる頻度の高いお酒ほど「ま、後ででいいかー」と後回しにしてしまうんですよねー。日本酒ブロガーあるあるなんでしょうか。

そんなわけで今回は『勝駒 純米酒』をいただきました。f:id:sakearchive:20190805061154j:image
富山県高岡市の清都酒造場のお酒です。

年を追うごとに入手難度が上がり続けている『勝駒』。

国内での日本酒の出荷量がじりじりと減り続けている昨今では、季節商品や限定商品を頻繁にリリースしたりラベルのデザインを工夫したりと、あの手この手で消費者の目を引こうとする酒蔵さんが増えましたね。

私自身、マーケティング重視のスタイルは全く否定するものではありません。四季折々のお酒をいただくのは楽しいですし、視覚やネーミングの響きも商品を購入するにあたっての重要な要素ですからね。

しかし、どれだけ新商品や限定のお酒をリリースしたところで、幹となるレギュラーの通年商品が旨くなければ意味がありません。

今回いただく『勝駒 純米酒』は、私自身が日常的に日本酒を飲むようになって以来愛飲しているお酒です。

冴えるような旨さ、それでいて飲み飽きない味わい。毎回飲む度に「なんつー酒だ…」と凄みを実感させられます。

純米酒のカテゴリーで精米歩合50%というハイスペックなカタログからは「至高のレギュラー酒こそが酒蔵の資産だ」と言わんばかりの気概さえ感じますよね!

実際、興味深いことに『勝駒』の季節商品はわずかに3種(しぼりたて、純米生、特吟)しかありません。その他はすべて通年販売のレギュラー商品です。酒の味わい同様、潔いスタンスですよね。

季節商品を数えるだけでも20種類以上にもわたる酒蔵さんも珍しくない近年の日本酒業界のなかではかなり異質とも言えますが、これが商売の王道なんだろうなと感心します。

フロー型の季節商品・限定商品ではなく、ストック型の通年商品に重きを置く清都酒造場のスタイルは、ラットレースに陥り入りがちな日本酒業界へのヒントになるのではないでしょうか。

『勝駒 純米酒』一本筋の通った味をキープしつつ、複雑性・エレガンスをも備えた上質さに脱帽です。

『勝駒 純米酒』の詳細情報はこちらf:id:sakearchive:20190805061208j:image

原材料 米(国産)、米麹(国産米)
精米歩合 50%
アルコール分 16度

ちなみにひとつ上のグレードの『勝駒 純米吟醸』も精米歩合が50%です。純米吟醸と純米の違いがわかりにくいのですが、『勝駒 純米吟醸』では山田錦が、今回いただく『勝駒 純米酒』では五百万石が使われていることが大きな違いですかね。

それではいただいてみましょう。

グラスに口を近づけると、セメダイン、白ブドウ、わずかに柑橘のような香りがします。華美、派手。そんな言葉とは無縁なエレガントな香りはずっと嗅いでいられますね。

口に含むと、白ブドウやバナナを思わせる香りとともに滑りのいい甘みが膨らみます。ぎりぎりミディアムに達するかどうかのボディ感。舌の上で転がすとそこそこ旨みを感じます。でもクリーンで清らかな味わいの方が印象強いですかね。

旨味のピークが頂点に達すると同時に、苦味や酸味すべての味の要素を巻き込んでいくように複雑なストリームに変化します。

後味は、淡くサッと引けていくようなキレのよさが素晴らしいですね。余韻に感じる白ワインで言うソーヴィニョン・ブランのような青々しさも特徴的です。

 

そんなわけで今回いただいた『勝駒 純米酒』、昭和、平成、そして令和と時代を越えて愛されるであろうエバーグリーンな味わいのお酒でした。

ざっくり言えば、淡麗辛口寄りの味わいといっても差し支えないと思います。『勝駒』全般に言えることですが、シンプルななかにも複雑さや淡さ、艶感が備わっていますね。もちろん、きちんと一本筋の通った折り目ただしさも魅力であることは言うまでもありません。

『勝駒』を初めて買う人ならまずは純米酒からどうぞ。コストパフォーマンスで言えば、間違いなく今回の『勝駒 純米酒』か『勝駒 本仕込み』が2トップでしょう!特に純米酒のコスパが良すぎて他の酒が霞んで仕方がありません。

これ以上入手困難にならないうちに、しこたま味わっておきたいものです。

それではまた。

『勝駒』の他商品のレビューはこちら↓フラッグシップの特吟から上撰まで色々いただきました!

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