こんにちは、しーたかです。
最近、「私、○○(お酒の銘柄)の大ファンなんです」と声を大にして言える人が羨ましいなーなんて思うことが多々あります。胸を張ってコレが好きって言えるのっていいことですよねー。
私はそうですね、「一番好きなお酒って何?」と聞かれると結構返事に窮してしまいます。
どうにも特定の銘柄を偏愛することが出来ないんですよね…。
だって今の時代、どの日本酒を飲んでも大抵美味しいじゃないですか?
アレも美味しい、コレも美味しい。なまじ中途半端に知識があると「これが俺の酒だ!」って1本を挙げるのは本当に難しいなぁなんて思います。
そんなどっちつかずな私ですが、密かに応援している酒蔵さん(銘柄?)がありまして、今回はその一つを紹介します。
それがコチラ『春心 純米酒 生酛造り 生』です。
石川県小松市の西出酒造のお酒です。
こちらのお酒を初めて知ったのは昨年(2017年)のこと。横浜の高島屋で開催された『こだわり千花繚乱 日本酒まつり』でお話を聞きながら数種類のお酒を試飲させていただいたのがきっかけです。
そのときブースでお酒をふるまっていたのは、蔵元杜氏の西出裕恒(にしでひろひさ)氏。
経営不振で一時は父の代で酒蔵を手放してしまったものの、平成26年に経営権を買い戻し、19年ぶりに酒造りを再開させたという、気合いの入った人物です。酒造りを再開するまでの間は、能登杜氏四天王の一人、農口尚彦氏に師事していたそうですよ。
ブースでは5分か10分かお話させていただいたのですが、実直な方だなぁという印象を受けました。
そんな西出氏の人柄の良さは酒の味にも表れていて、試飲したお酒はどれも穏やかでコクがあり、心がホッとするような味わいのものが多かったですね。
「これはなかなか見どころのある酒蔵さんと巡り会えたぞ!」といい感触を得たため、定期的に購入していくことを決めたのでありました。
で、今回いただく『春心 純米酒 生酛造り 生』は前回いただいた『春心(はるごころ) 純米酒』の冬季限定の生酒バージョン!
火入れバージョンの落ち着いた風味は、常温や燗でだらだらやるには最高な塩梅でしたね。生酒だとどんな風味になるんだろう?と興味が湧き、購入してみることにしました。
『春心 純米酒 生酛造り 生』原料米は石川県産にこだわり、生酛造りで米の味を引き出します。力強い味わいに能登杜氏の流派らしさを感じるなぁ。
『春心 純米酒 生酛造り 生』の裏ラベルはこちら
スペック表も貼っておきます。
原材料 | 米(石川県産)、米麹(石川県産米) |
精米歩合 | 70% |
アルコール度数 | 17度 |
原料米の記載はありませんが、麹米は五百万石、掛米は笑みの絆を使用(麹米・掛米ともに石川県産)しているとのことです。
それではいただいてみましょう!
グラスに口を近づけると、典型的な酢酸イソアミル系のバナナ香。そこに新酒らしい青々しさも感じられます。生酛由来のヨーグルトのような香りは慎ましやかに息を潜めているようです。
口に含むと、シトラス、グレープフルーツのような含み香とほのかな甘みを感じます。乳酸系の酸味に縁取られるように甘旨味がくっきりとした輪郭を描いていきます。
味の強さで言うと、フルボディ寄りのミディアムボディってところですかね。
以前いただいた火入れバージョンのイメージからするともっと濃ゆいのを想像していたのですが、意外と抑制的な印象です。
生酒のフレッシュさに鼓舞されるように甘みと酸味が先行していくお酒ですが、あとからじわじわと旨みやコクも感じられますね。
また、生酛仕込みのお酒らしく酸味は豊か。
ただし、クセのある感じではなく、キュンとした爽やかな酸味なので誰でも受け入れやすいかなーという気がします。
そんなわけで今回いただいた『春心 純米酒 生酛造り 生』、柑橘系の含み香と力強い甘みと酸味、そして旨みの調和を感じられるなかなかのお味でした!
みなさんにも機会があれば手に取っていただきたいんですけど、取り扱っている酒屋さんが少ないのがネックと言えばネックなんですよねー。
今のところ、一番手に入れやすいのは高島屋なのかな?あとは東京・大塚の地酒屋 こだまでも最近取扱いが始まりましたね。
通販なら西出酒造のオンラインストアという手もあるのですが、酒蔵直営のわりに種類が少ないんですよね~(笑)
まぁ味は確かなので、人気が出てくれば取扱店も自然と増えてくることでしょう!
それではまた。
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