こんにちは、しーたか(@s_sakearchive)です。
今回は『蒼空 特別純米 短稈渡船(渡船二号) 生原酒』をいただきました。
京都府伏見区の藤岡酒造のお酒です。
ベネチアングラスの美しいボトルがアイコニックな『蒼空』。500ml詰で2000円を超える商品が多く、他の銘柄に比べてやや割高なのですが、好きなので定期的に買ってしまいます。
特に、以前いただいた『蒼空 純米酒 美山錦 9号 ちょい辛』は藤岡酒造の哲学をストレートに体現した1本だったように思います。よい酒は天に通じ、ビンビンに私に通じました。どんな味の酒であれ、造り手の思想がはっきりと感じられる酒はやはり良いものです。逆に言えば、飲んでも造り手の意図が見えてこない酒は、飲んでいて面白くない気がします。
『蒼空 特別純米 短稈渡船(渡船二号) 生原酒』奥播磨の生原酒を彷彿とさせるパワフルさ。『蒼空』ブランドの中では異端の存在です。
『蒼空 特別純米 短稈渡船(渡船二号) 生原酒』の裏ラベルはこちら
スペック表も貼っておきます。
原材料 | 米(国産)、米麹(国産米) |
原料米 | 渡船二号 100% |
精米歩合 | 60% |
アルコール分 | 17度 |
それではいただいてみましょう。
グラスに口を近づけると、セメダインや、力強い柑橘的な野趣溢れる香りが広がります。「あれ?なんかいつもの『蒼空』と全然違うぞ?」というのが香りからはっきり感じられます。アルコール度数も高めなのでこんな感じなのか?
口に含むと、やはり柑橘らしい風味を伴いながら、芯を食った甘旨味がとろんと舌に食い込んできます。かなり重厚なジューシーさで飲み応え十分ですね。いつもの『蒼空』の穏やかさと『奥播磨』の生原酒の逞しさを足して2で割った感があります。
開栓して1週間以上が経過すると、野性味はほどよく薄れて、まろやかに美しく変化していきます。開栓当初の、初夏にギラリと照り付ける太陽のような味わいに「蒼空らしくねーなー」なんて思ったものですが、時が経つにつれて、じわじわとらしさも出てきます。
期待していた味わいとは違うものの、これはこれでアリですね。そういえば酒屋さんでこのお酒を手に取った際、商品説明のPOPに「いつもの蒼空よりパワフルな味わい」とコメントが書いてあった気がします。
しっかりしたボディ感と裏腹に、キレは軽くて意外と杯が進むのよね。この酒が500mlはいささか少なすぎる。1本しか購入しなかったのは完全にミスでした。
それではまた。
京都府のオススメのお酒をピックアップしました。こちらのぜひご覧ください↓