こんにちは、しーたかです。
本日は久しぶりに京都府のお酒のご紹介を。
それがコチラ『白木久 shirakiku 円熟純米原酒』です。
京丹後市の白杉酒造のお酒です。白杉酒造といえば、醸造するお酒のすべてを「食用米」で仕込むことで有名な酒蔵さんだ。
特に酒蔵の地元・丹後のコシヒカリで仕込んだ酒がやたら旨い!炊きたてのご飯のような香りにマイルドな旨みが最高なんですよねー。
3年ほど前に初めて『白木久』を飲んだときは「えー食用米のお酒?食べるのはいいけど、美味しいのそれ?」とおそるおそるいただいたのですが、一口飲んで衝撃を受けましたね。「酒米を使わなくてもこんなウマイ酒が出来るのか」と。
真に美味しいお酒を造るなら酒造好適米は必須!と思い込んでいた私にとってはカルチャーショックのような体験でした。
当初、白杉酒造としては酒造好適米の確保が難しくなったため、食用米の使用に踏み切ったそうですが、今では「より美味しいお酒を造るために食用米にこだわっている」ように感じられます。
まさに酒屋萬流。いろんなスタイルがあるからこそ日本酒は楽しいんですよねー!
『白木久 shirakiku 円熟純米原酒』完熟したパイナップルのような甘みがたまらない!瓶燗火入れの賜物か、意外とモダンな仕上がりです。
『白木久 shirakiku 円熟純米原酒』の裏ラベルはこちら。
さて今回いただく『白木久』は秋の限定酒!『ひやおろし』や『秋上がり』というネーミングを使わないのには理由があるそうで、詳しいことは佐野屋さんのページに記載されているのでそちらに譲ります。
白木久 円熟純米原酒 1800ml | 佐野屋 JIZAKE.COM
「ピークを決めるのは皆様です」ってフレーズ、気に入りました(笑)
スペック表も貼っておきます。
原材料 | 米(国産)、米麹(国産米) |
原料米 | 京都府丹後産 コシヒカリ 100% |
精米歩合 | 60% |
アルコール分 | 15度以上16度未満 |
原酒で15度以上16度未満ということは水足しながら醸造しているのかな?
またラベルに記載はありませんが、29BYより瓶燗火入れの後に貯蔵しているとのことです。
それではいただいてみましょう。
グラスに口を近づけると、炊きたてのご飯、グレープフルーツやマーマレードジャムを思わせる柑橘系の香り微かにスモーキーなニュアンス。
一見シンプルそうでに見えて複雑な香りです。何だか一癖ありそうな雰囲気がいたします(笑)
口に含むと、パイナップル系の含み香とともに丸みのあるボディ感。綺麗な甘みですが、やや骨太なアタックですね。芯の太さを感じさせます。
ちょっと意外だったのは、瓶燗火入れのおかげか、思いの外フレッシュさが残っていることでしょうか。もっと穏やかな感じの味わいだと思っていたんですけどねー。
後味はグレープフルーツ?パイナップルをややマイルドにしたような酸味が強めのキレを形成していきます。やや苦味も感じますがボディが強いので、全然気になりません。
むしろこれぐらい芯の強いお酒には、酸味も苦味も必要な要素!
ラベルには常温または燗がオススメと書いてありますが、冷酒でもなかなか美味しいです!
そう言えば有名酒販店の酒泉堂堀一のページを確認したら「ガス感あり!モダン酒好きな人が気に入る秋酒」と紹介されていました。たしかにその通りかも。以前飲んだお酒のイメージに引っ張られ過ぎて、もっとクラシック寄りの味わいかとばかり思っていましたよ。
いずれにせよ、コシヒカリでこんなに旨い酒が造れるという事実にただただ驚くばかり。いや、飯米だからこそ造れるといった方が正しいんでしょうね。
『白木久』、いい酒です。
それではまた。
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