こんにちは、しーたかです。
先日、家の近所でちょっとイイお酒を仕入れてきました。
それがコチラ『磯自慢 吟醸 しぼりたて 生原酒』です。
言わずと知れた静岡の銘酒『磯自慢』のしぼりたてバージョンの吟醸酒です。
購入場所は横濱君嶋屋本店。フラッと立ち寄ったら、珍しく四合瓶で売っていたので思わず購入してしまいました。
『磯自慢』は静岡県でも随一の美酒として知られているかなり人気のお酒です。
入手難度で言えば『十四代』や『而今』ほど手に入れにくいわけではありませんが、ぼーっとしていると中々手に入りにくいお酒であるように思います。都内ならはせがわ酒店あたりに行けば、ほぼ間違いなく手に入るのかな?
わざわざ都内に出向くほどの熱量はありませんが、近所で買えるなら話は別です(笑)飲めば美味いのは十も承知ですからね。
吟醸酒クラスにしてまさかの『箱入り』というね。破格の扱いだと思います。
定価も4合瓶で税込2800円程度ですから、そこそこいいお値段ですかね。
普通の吟醸酒よりもかなりアッパーな価格設定にもちゃんと理由があります。まぁそれは後述するとしましょう。
『磯自慢 吟醸 しぼりたて 生原酒』素性の良さがわかる屈託のない味わい。いいお酒です。
『磯自慢 吟醸 しぼりたて 生原酒』の裏ラベルはこちら
スペック表も貼っておきます。
原料 | 米(国産)、米麹(国産米)、醸造アルコール |
原料米 | 兵庫県産 特A地区産 特米 山田錦100% |
精米歩合 | 麹米 55% 掛米 55% |
日本酒度 | +5 |
酸度 | 1.3 |
アルコール分 | 17以上18度未満 |
吟醸酒というありふれたカテゴリーにも関わらず、兵庫県産特A地区の山田錦を使っている贅沢っぷりであります。
山田錦の中でも良質なものは年々需要が高まっているため、なかなか手に入らないと聞きます。普通の酒蔵さんなら大吟醸クラスでしか使えないでしょう。
兵庫県特A地区産の山田錦というと、三木市や加東市と言った限られたエリアでのみ収穫出来る最上の酒米です。特A地区の農家のほとんどが灘の酒蔵と契約しているため、他県へ流れることが少なく、今でも門外不出のような扱いを受けています。いわゆる村米制度と言われるシステムですね。
近年は「なんとしてでも良質な酒米を確保したい」という熱意のある酒蔵さん(磯自慢酒造もそのひとつ)が現地の農家さんと粘り強く交渉しつづけた結果、少しずつ他県にも門戸が開かれてきているそうです。
そういえば山同敦子氏の著書『日本酒ドラマチック』にも、特A地区の山田錦についてのエピソードが載っていますので、気になる方は読んでみてもいいかも?
少し話が脱線してしまいました。希少な酒米を惜しみ無く使えるというのは磯自慢酒造の強みでしょう。
それでは『磯自慢 吟醸 しぼりたて 生原酒』飲んでみます。
香りは典型的なバナナ、新酒らしい青々しいノートも感じられます。
口に含むと、いかにも静岡酒らしい清涼感のある飲み口。ツルツルとした表面の甘みは一気に溌剌としたジューシーさに変わっていきます。
ジューシーと言っても『花陽浴』のようなカラフルジューシーという感じではなくて、単色系のジューシーと言うんですかね。
モノクロまではいかないけど、生原酒にしては落ち着いた味に仕上がっています。
また、後味のほどよい辛さがいいアクセント。それほど飲み疲れることなく杯が進んでしまいます。
静岡吟醸らしく余韻も爽やかでいいですね~。
特A地区産山田錦を使用しているため、吟醸酒の割にお値段は張りますが、なかなか満足感のある1本でした。
それではまた。
先日、ワインショップ・ヴィノスやまざきのPB商品『磯自慢 駿光の雫 選抜・本醸造』をいただきました。詳しくはコチラ↓