こんにちは、しーたか(@s_sakearchive)です。
今回は『超王祿 春季限定 純米 無濾過生原酒』をいただきました。島根県松江市の王祿酒造のお酒です。
家飲みからは久しく離れていた『王祿』。最後に登場したのは1年半前にアップした『王祿 純米大吟醸 舟しぼり 仕込み37号』でしたね。強靭で流麗な味わいを志向する王祿イズムは高級酒ラインでも輝きを放ちます。下から上までコンセプトが全くブレない稀有な銘柄といっていいでしょう。
さて、今回いただく『超王祿 春季限定 純米 無濾過生原酒』は、春季限定とあるものの、実態としては新酒のしぼりたてにあたるお酒です。生酒や一回火入れのお酒でも一定期間の熟成を経てから出荷される『王祿』のラインナップの中では異質なお酒といっていいでしょう。1年超の熟成を経たハチマルの純米無濾過生原酒あたりと飲み比べたら面白いかもしれませんね。
『超王祿 春季限定 純米 無濾過生原酒』新酒もきっちり『王祿』テイストをキープ。アタックから後半のキレまでタイトなアプローチを終始貫徹する現代的な1本です。
『超王祿 春季限定 純米 無濾過生原酒』の裏ラベルはこちら
以前は裏ラベルに「春季限定」の表記がありましたが、最近はなくなったようですね。コロナで酒が売れ残りやすいこのご時世では、中途半端に季節ワードは入れない方が無難なのかもしれません。
スペック表も貼っておきます。
原材料 | 米、米麹 |
精米歩合 | 60% |
仕込み水 | 自然湧水 通称″黄金井戸″ |
アルコール分 | 17.5% |
それではいただいてみましょう。
グラスに口を近づけると、『王祿』ではおきまりのハーブやミント系の香りが広がります。
新酒ゆえか清澄なニュアンスの香りですね。気持ち程度にリンゴ系の果実感もあるようなないような?いやいや、多分ありませんね(笑)何の香りと勘違いしているのか最後までわからず。しかし、いつもの『王祿』よりとっつきやすそう!
口に含むと、若干のガス感とともにハーブ風味の硬質な旨みを感じます。
フレッシュでハリのある液体、そして味蕾の中枢に迫るようなエキス感は、まさに注文通りの『王祿』味!フレッシュで厚めのボディに宿すクリアーな味わいも見逃せません。
後半は、熟成感がない分グレープフルーツのような酸味の強さが際立ちます。まるでマカルーか?危ういバランス感は急峻な山脈を連想させますね。
ドライでシャープなキレも好印象。終始きびきびとしたタイトなアプローチが光る1本です。
このレベルのお酒が特約店に行きさえすれば普通に買えてしまうんだから、日本酒の需給バランスって本当にわからないものですわ…(笑)
それではまた。
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