しーたかの日本酒アーカイブ

日本酒の魅力について、もっと語りたくなったからブログを始めたんだ

『酒は未来を救う 2018』子どもたちの未来を支援するチャリティー試飲会は、今年も大盛況でした。

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こんにちは、しーたかです。

だいぶ遅くなってしまいましたが、今回は2018年3月に開催された『酒は未来を救う 2018』のイベントレポートをお送りします。

今回で記念すべき10回目の開催を迎えた『酒は未来を救う』。今回も横浜・みなとみらい地区の大桟橋ホールで行われました。

まずは主催者の挨拶からスタート。なぜか主催者、裏方サイドでの目線となっておりますが、私はただの参加者です(笑)
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『酒は未来を救う』の概要を簡単に説明すると、

日本酒・ワイン・焼酎のメーカーが出展する試飲会で、入場料のみでお酒がどれでも試飲できるというものです。

それだけだとよくある酒のイベントなんですけど『酒は未来を救う』は他の試飲イベントとは少し開催の主旨が異なっていまして

イベントの売上金から経費を差し引いて残ったお金の全てを『あしなが育英会』や『日本赤十字社東京都支部 がんの子どもを守る会』へ寄付をするために運営されています。

そんなチャリティー目的のイベントですから、経費をギリギリまで切り詰めようと

  • スタッフの方は全員ボランティア
  • 試飲用のグラスは簡素なプラカップ
  • 持ち込みのゴミはすべて持ち帰り

などの施策を採っています。出来る限り多くの気持ちを病気の子どもたちに届けようという姿勢が素晴らしいですね。

熱を帯びて長くなりがちな挨拶も、多くの方がステージに体を向けて耳を傾けていました。
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普通の試飲イベントであれば、メーカーなら「自社の商品をもっと知ってほしい」とか、

参加者なら「お目当ての蔵元さんに挨拶したい」とか「今まで飲んだことがないお酒を味見してみたい」とか「美味しいお酒をたくさん飲めればそれでいい」とか

思惑はそれぞれ違うと思うんですけど、

この『酒は未来を救う』に限っては、主催者もメーカーも参加者も「子どもたちの未来を守ろう」という一点において、みんな同じ方向を向いているのがすごくいいですね!

仕事とか部活とかサークルとか例えはなんでもいいんですけど、全員が同じ方向を向いていることって実はほとんどないじゃないですか。

それを考えるとすごいよなーって。人が酒の輪で繋がって誰かのために何かしようとする。尊いことじゃありませんか。

『酒は未来を救う』で圧倒的に人気を集めていたのは『新政』と『鳳凰美田』ブース!この2つは開始直後に寄っておかないと、すぐに品切れになってしまいます。

さてどんどん試飲していきましょう。

まずは避けては通れない『新政』ブースへ。説明不要の秋田県のスーパースター銘柄ですね。f:id:sakearchive:20180503155629j:image
『新政』ブースは開始前からすさまじい長蛇の列。1番人気のブースなので早く行かないとお酒が品切れになってしまいますからね~。 

今回の『新政』ブースで特に注目されていたのは、出展当時未発売の『純米 96』『農民芸術概論 2017』でした。f:id:sakearchive:20180503155842j:image
『純米96』はネーミングの通り、精米歩合96%(ほとんど玄米ですやん…)の純米酒。

「ほんとにこれが精米歩合96%なのー!?」と思うぐらい緻密で軽さを感じる味わいでしたね。

もう一方の『農民芸術概論 2017』は自社で栽培した美山錦で醸した1本。ネーミングはもちろん宮沢賢治へのオマージュ。 

自社で酒米を栽培するのは新政酒造としては初の試みだそうです。

あぁーそういえば、食やお酒関係のwebライターであるまるじさんのブログにで詳しい記事を読んだなぁ。少し引用させていただきましょう。

今年から新政は「鵜養(うやしない)」という秋田県の山奥の限界集落にて自社での無農薬栽培の酒米作りをはじめました。

醸造長の古関さんが、鵜養に移住し農家として米作りをしています。

当時「古関さんが酒造りの現場から離れて農家をやる」という衝撃の展開に驚きましたが、新政の「チームとしての完成度の高さ」がそれを可能にしていて、新たなビジョンの具現化とチームとしての向上を両立させていました。 
http://marujikan.com/aramasa-no-miryoku より引用

オール6号酵母、オール純米酒、オール秋田県産米、オール生酛造りときて、ついに無農薬米の栽培に乗り出したのですね。

新政酒造にとってはある意味必然的な流れなのかもしれません。

自社での栽培が軌道に乗り出したらますます面白いことになるんだろうなーと今からワクワクさせられます!

 

こちらは『鳳凰美田』ブース。お酒とは全く関係ありませんが、毎年ブースにいらっしゃるカワイイと評判のお姉さんは今日も最高です(笑)
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『鳳凰美田』ブースでは高額な純米大吟醸クラスが人気ですね。

右はホワイトフェニックス。左のやけに大きいボトルはなんだっただろうか。

口に含むととびきり華やかで流麗なライン。これだけわかりやすく美味しいお酒はやはり試飲会映えしますね!

その他のブースも有名銘柄のオンパレード!出品されているお酒を観察していると、近年のトレンドがはっきりと表れていますね。

こちらは『紀土(きっど)』ブース。こちらのブースではせっかくなので季節限定の『紀土 春の薫風』を。
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軽快で爽やかな味わいのなかにも、どこか艶のあるニュアンス。確かに春らしさを感じるなぁ。

『紀土』も初めて飲んだ7、8年前のときと比べると、徐々に味わいの精度が上がってきているように感じますね。

日々止まらない進化。年々進歩の跡がみられる銘柄(酒蔵)は追いかけ甲斐がありますね~!
こちらは『七田(しちだ)』ブース。こちらでいただいたのは愛山仕込みの無濾過生原酒。
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愛山らしい米の甘みも出しつつ、力強い味わい。実力派歌手の歌うポップスのように、とっつきやすくも心に響く、そんな感じのお酒と言えばわかりやすいでしょうか。

見ていたところ、『七田』ブースではこの愛山と雄町が非常に人気があるようでした。

 

また、今年の『酒は未来を救う』では生酛造りのお酒をよく見かけましたね~。どのブースも生酛生酛生酛のオンパレード。
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『萩の露』はいつの間にか山廃をやめて生酛に移行し、月山も新シリーズで生酛造りのお酒をリリースしています。

今後もしばらくは生酛ブーム(ブームと言っていいのかわかりませんが…)が継続していくのでしょうか。

 

その他には、北海道産の酒米を使う酒蔵さんもチラホラ見かけました。『来福』の吟風、あと『阿櫻』の彗星ですね。
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最近は北海道産の酒米が注目されるようになってきています。

メジャーどころですと福井県の『黒龍』も吟風を使っていますし、『鍋島』や『姿』もきたしずくという近年開発された酒米を使用したことで話題になりましたね。

高品質な酒米は、需要に供給が追い付かなくなってきていますから、どの酒蔵さんも優良な酒米とあらば生産地を問わずいろいろ試してみたいところなのでしょうかね。

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おわりに

そんなわけで今回参加した『酒は未来を救う 2018』。終わってみればあっという間の3時間でした。

本文では書きませんでしたが、こちらのイベントは

  • 食事の持ち込みが可能
  • 会場の空きスペースはブルーシートなどで場所取りが可能
  • 3時間と十分な時間設定のため比較的ゆっくり回れる

ということもあって、万人にオススメしやすいイベントだなーと改めて感じました。

最後は『酒は未来を救う』の公式ブログで見つけた素敵な文章を引用して締めたいと思います。

いつか、病気が治り大人になった子供たちが、お酒を飲みに来てくれる日まで、この活動を続けたいと思います。 

https://ameblo.jp/sakewamiraiwosukuu/entry-12363592759.html より引用

それではまた。

2016年の『酒は未来を救う』の様子はコチラ↓

sakearchive.hatenablog.jp

2017年の『酒は未来を救う』では新政酒造の『異端教祖株式会社』が大人気でした。詳しくはコチラ↓

sakearchive.hatenablog.jp