こんにちは、しーたかです。
今回は『ちえびじん 純米吟醸 山田錦』をいただきました。
大分県杵築市の中野酒造のお酒です。
大分県という枠を超えて全国的に知られるようになった『ちえびじん』。まだあまり知られてなかった頃が既に懐かしい!
ほんの5~6年前までは私の地元である横浜界隈ではほとんど見かけませんでしたが、取り扱っている飲食店はかなり増えたなーと実感しています。
同じ九州のお酒を引き合いに出すと、ポスト『鍋島』的なポジションですかね。
まぁ『鍋島』は近年ずっと低空飛行気味な印象があります(もちろんあくまで個人の感想です)し、九州日本酒シーンの勢力図もじわじわと変わっていくのではないかという気がします。
さて今回いただく『ちえびじん 純米吟醸 山田錦』は、2016年に初めて日本酒が評価対象となったパーカーポイントで90点(傑出)を獲得した折り紙付きのお酒です。
ご存じない方のために補足すると、パーカーポイントとは、世界でもっとも有名なワイン評論家であるロバート・パーカー氏が考案したワインの評価方法のことです。
対象のワインをいくつかの審査基準に照らして100点満点で採点する手法ですね。
賛否はありますが、ロバート・パーカー氏の卓越したテイスティング能力、そして的確なコメントも相まってワイン業界で広く知られることになりました。
で、2016年にはついに日本酒の審査も開始されたというわけですね。パーカーポイントは評価対象となったワインの価格を左右するほど影響力のある評価方法ですので、今後日本酒業界にどのような影響を与えていくのか気になるところではあります。
美味しさと価格が比例しにくい日本酒業界にとって福音となるのか、それとも…?
『ちえびじん 純米吟醸 山田錦』控えめなジューシーさは食中酒としてのポジションを弁えた味わいで好感が持てます。
だいぶ話が脱線しました。『ちえびじん 純米吟醸 山田錦』の裏ラベルはこちら
スペック表も貼っておきます。
原材料 | 米(国産)、米麹(国産米) |
原料米 | 山田錦 100% |
精米歩合 | 55% |
アルコール分 | 16度 |
それではいただいてみましょう。
グラスに口を近づけると、うっすらリンゴやマジックインキのような香り。
口に含むと、みずみずしい果実を思わせる味わいが淀みなく膨らみます。角のない味わいなのにうっすらジューシー。柔らかい酸味がいかにも食中酒という感じでよいですね。
食中酒といっても黒子に徹しているだけのお酒ではなく、やや主張もあり、そのバランス感覚こそが『ちえびじん』の人気の理由なんでしょうね!
ただ、悪くはありませんがやや平凡な味のような気もします。味わいはうまくまとまっているとは思うんですけどね。
以前飲んだときはもう少しエレガントというか艶っぽさがあったような気がするんだよな~。過去のよかったときのイメージに引きずられるのは自分の悪いクセです…。
そんなわけで今回いただいた『ちえびじん 純米吟醸 山田錦』、ジューシーさ控えめ優等生的なお酒でした。
今回のヴィンテージ(30BY)ではパーカーポイント90点は難しいのではないでしょうか。仮に自分が点数をつけるなら82点ぐらいですかね。
他のお酒より思い入れのある銘柄なので、やや辛口なレビューになりましたが、もちろん並みのお酒よりは断然美味いと思います。
『ちえびじん』はいかにも九州のお酒らしい天真爛漫さ、陽キャラ感がいいですよね。そのあたり生酒の方がより持ち味が出やすいのかなーという気がします。冬の新酒が今から楽しみです。
それではまた。
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