こんにちは、しーたかです。
今回は『山形正宗 純米吟醸 酒未来』をいただきました。
山形県天童市の水戸部酒造のお酒です。
定期的にブログを覗いてくださっている方はお気付きかもしれませんが、ここ1年ぐらいで『山形正宗』を飲む機会がかなり増えました。
『山形正宗』との出会いは、日本酒で初めてマロラクティック発酵が採用された『山形正宗 まろら』だったのかな?入り口としてはだいぶ変わりダネですね。
ただし『まろら』も決して奇天烈なお酒ではありませんし、山形正宗はどのお酒も共通して真っ当な旨味を感じさせてくれます。プレーンな味わいでいて芯のあるイメージといいますかねー。「日本酒?食中に飲むもんにキマってんだろ?」なんて語りかけてくるような硬派なお酒だと思っています。
さて今回いただく『山形正宗 純米吟醸 酒未来』は、毎年秋口に限定で発売されるお酒です。
やはり目を引くのは原料米に『酒未来』が採用されている点でしょう!『十四代』の高木酒造が開発した酒米というだけあって日本酒ファンからの注目度は高いものがあります。
特に『山形正宗』×『酒未来』は以前から評判がすこぶる良いんですよね!実に楽しみです。
【余談】実は昨冬に生酒バージョンをいただいたのですが、あまりに杯が進みすぎてしたたかに酔っぱらったため、それほど味を覚えていません…(笑)今回は火入れですし、新鮮な気持ちでいただきます。
『山形正宗 純米吟醸 酒未来』クオリティーの高さに比べて購入難度の低い超優良商品。秋は火入れ、冬になったら生酒で2度優勝できます(笑)
『山形正宗 純米吟醸 酒未来』の裏ラベルはこちら
スペック表も貼っておきます。
原材料 | 米(国産)、米麹(国産米) |
原料米 | 酒未来 100% |
精米歩合 | 50% |
日本酒度 | +1 |
酸度 | 1.6 |
アルコール分 | 16~17度 |
それではいただいてみましょう。
グラスに口を近づけると、控えめながらにメロンやバナナの香り。山形正宗でメロンの香りがするのは珍しいですね。新酒のシーズンに発売される『山形正宗 純米吟醸 うすにごり 生酒』とタイプとしては近そうな予感です。
口に含むと、マスカットやメロンのような清楚な香りとともに艶のある甘みが膨らみます。球体を思わせる甘みを導く、滑らかでつるりとしたファーストタッチが素晴らしいですね。
やっぱり平均的な『山形正宗』と比べるとだいぶフルーティーです!桃やマンゴーのニュアンスにはギリギリ及ばない程度、やっぱりマスカット、メロン系統なんでしょうかね?胸のすくような爽やかな果実香が心地よく体を満たしてくれます。
ただ綺麗なだけでなく味の幅もあり、終始ムラのないまろやかさが続きます。んー甘美。
『山形正宗』の中ではジューシーな部類と言われるこちらのお酒ですが、取って付けたようなジューシーさはなくバランス感がすばらしいですよね。素直な味わいと言い換えてもいいでしょう。純米吟醸規格のお酒として非の打ち所がありませんね、さすがのお手前です。
そんなわけで今回いただいた『山形正宗 純米吟醸 酒未来』、酒未来を使ったお酒の中でも突出したクオリティーのお酒でした。
タイプとしては比較的よくある「純米吟醸」らしいお酒なだけに、完成度の違いが如実に表れる印象です。水戸部酒造もやろうと思えばこういう酒も造れるんだよね、普段あえてやらないだけで。
温度を上げるならぬる燗も○。純粋な醇酒系の酒と比べると、あえて燗をつける必要性は低いですけどね。温めても旨いのはきちんとした造りだからこそでしょう!
4合瓶か1升瓶、どちらを買うかで迷うような酒ではありませんね。問答無用でケース買い1択です。
それではまた。
『山形正宗』のその他のレポートはこちら↓フラッグシップの伝統色シリーズは、酒蔵の価値観をはっきりと感じられる意欲作です。