こんにちは、しーたかです。
いきなりですが質問です。みなさんは深夜に1人で飲みに行きたくなるときってありませんか?
私はあります。
「どうせなら美味しい日本酒を飲めるお店がいいなー」と思っているのですが、日本酒をメインに扱っているお店は早い時間で閉まってしまうことが多いんですよねー。
ぐぬぬ…解せぬ…。
深夜に日本酒を飲ませてくれるいい感じのお店はないのか!
そんなわけで、あるとき食べログで「横浜の関内駅周辺で深夜も開いている日本酒のお店」という具合で検索したときにヒットしたのがこちらのお店、『めし酒場 晴耕雨読』です。
関内駅から関内桜通りを北に歩いて約5分。
居酒屋の『わん』が入っているビルを右に曲がった細い路地にあるお店です。
あぁ、この辺はちょくちょく通るのにこちらのお店は盲点でした…。
おそらく開店して4年ぐらい経っているかと思います。よくよく見ると杉玉が飾ってありますし、しっかり日本酒を飲ませてくれそうな雰囲気がありますね。
この辺りは飲食店が多く、焼き鳥屋の『焼き鳥 さいとう』『美鶏』や、水炊きの『諸星』、人気のオーセンティックバー『カサブランカ 片野酒類販売』など名の通ったお店が散見されます。
また、この通りはスナックや小料理屋も多いですよねー。
餌付けする人が多いのか、通りの駐車場には地域猫のような野良がたむろしていることが多いです。
人懐っこそうに見えて油断していると、すかさず猫パンチを浴びせてくるので要注意。
結局何が言いたいかというと、関内のいいところをギュッと凝縮したような雰囲気で私はけっこう好きなんですよ、この通りが。
『めし酒場 晴耕雨読』は、じっくり酒と酒肴に対峙できるカウンター席がオススメ。日本酒は流行りの酒もマイナー銘柄もバランスよく取り入れていて好印象です。
話が脱線しました、お店の話に戻しましょう。
こちらの『晴耕雨読』というお店は和食の居酒屋さん。カウンターメインで12席のみというこじんまりしたお店です。
この日は、店主の方が板前に立ち、お手伝いらしき女性の方が主に接客、その他アシスタントを務めていらっしゃいました。
23時に入店したこともあり、私以外のお客さんは常連さんと思しき1組のみ。
こういう小さいお店の場合、常連さんの振るまいや、店主の方の応対を観察すれば、ある程度お店のクオリティーがわかるというもの。
おそらくここは「アタリ」だ。腰を据えて飲めそうでよかった。
料理のメニューはこんな感じです。
この他にもその日のオススメのメニューも10~15品ほどあるので、この規模の店にしてはメニュー数が多いですねー。
お値段はもう少し高いのかなーと踏んでいましたが、それほどではないですね。ちょっといい居酒屋の範疇。1人6000円ぐらいで見積もっておけば、それなりに楽しめそうです。
おまかせのコースは、食事のついてない3000円の晩酌コースと、揚げ物、食事、甘味までしっかりついた5000円のお食事コースの二通り。
予約不要なのでフラッと来ても注文できるのがありがたいです。
コースも気になりますけど、今回はおひとり様なので食べたいものを軽くつまむことにしますかね。
お酒は1杯目から日本酒でいきます。まずいただいたのは『やまとしずく 純米吟醸 直詰生原酒』。
日本酒はレギュラーのメニューと日替わりのメニューを合わせて約15種類ほど。
後でお話してわかったのですが、店主の方はかなり日本酒に精通している様子です。
日々の業務の合間を縫って、君嶋屋主催のセミナーに毎回参加しているというのでかなり勉強熱心ですよね。
そんな方ですから「深夜もジャズを聴きながらゆっくりお酒を楽しんでいただいきたい」と、通常営業が終わってからの深夜0時~3時の間も日本酒バーとしてお店を開けることにしたそうです。決めた、自分通うよこのお店(笑)
ちなみにお酒は半合もしくは1合での提供です。半合の場合は脚の付いてないワイングラスに注いでくれます。
日本酒のオーダーが入ると何も言わずとも和らぎ水を添えてくるあたり流石ですね。
この日のお通しは『イイダコと菜の花の煮物』。煮物というよりはお浸し感覚でサクッと食べられます。
『先ず一皿』という前菜の盛り合わせです。これで1人前のボリュームです。
全部で8品。どれも丁寧な仕事で、ハズレ曲なしのアルバムのような満足感!
ところで、この前菜の盛り合わせの『先ず一皿』というネーミングはひょっとして『菊姫 先ず一杯』のオマージュでしょうか?
考えすぎかな?お店の人に聞いてみればよかったです。
『先ず一皿』の中では個人的には、芽キャベツの炭火焼きに香りのしない胡麻油を塗ったものと、さつまいもの梅酒煮がスマッシュヒットでした。
あとクリームチーズの味噌漬けもいいですね。先日伺った金沢の『酒と肴 猩猩(しょうじょう)』と言い、名酒場は何でもない酒肴がめちゃくちゃウマイっつーもんです。
2杯目にいただいたのは『冩樂 純米吟醸 無濾過生』。
『冩樂』ブランドでは珍しい無濾過の生酒です。ついこの間、純米の無濾過生をいただきましたが、純米吟醸でもリリースしてたんですね。
他にも飲みたいお酒は色々あるのですが、あるとついつい頼んでしまう抗いがたさが『冩樂』にはあります。
果実のような甘みとジューシーさ、キレ。どれを取ってもさすがのクオリティーですね。
『冩樂』は店主の方も好みらしく「甘めのお酒もイケるんですね!」と少し嬉しそうにしていたのが印象的でした。
前菜盛りを食べ終わったところで、火を使った料理のラストオーダーに。
せっかくだからもう1品と注文した『海老しんじょう』が最高に旨かった…。
「一応味はついているので、塩はお好みでどうぞ」とのこと。そのままいただきます。
割ってみると中はプリップリ!
海老はミキサーにかけず、やや粗めに叩いているため、パリッとプリっとそしてジューシーな味わいが楽しめます。
ふわふわのソフト系しんじょうかなと思いきや、予期せぬ豪速球タイプ(?)だったので一瞬たじろぎましたが、こりゃ旨いです!
『海老しんじょう』に気を良くしていただいた次のお酒は、栃木県の『雄東正宗 純米吟醸 原酒 雄町』。
先の2本と比べると知名度こそ劣りますが、なかなかの味わいです。
他にも面白いお酒をいろいろといただいたのですが、写真を撮り忘れてしまったのでこの辺でおしまいにします(笑)
おわりに
そんなわけで今回訪れた『めし酒場 晴耕雨読』、職人の技が冴える粋なつまみと美味しいお酒のコラボが楽しい良いお店でした!
余談ですが、店主の方は人形町界隈の料理屋で修行をしていたそうです。きっとそのお店では有意義な時間を過ごされたのでしょうね。その仕事ぶりや話の節々から独自の美学を感じました。
男としてはこういう粋なお店を知っていると、それだけで株が上がる。そんな自慢の隠れ家(?)だと思います。
早い時間に料理をじっくり楽しむもよし、深夜0時から3時までは日本酒バーとして営業しているのでお酒を傾けて夜更かしするもよし。
カウンターメインのお店なので1~2名でしっぽり楽しむのがよろしいかと思います。
それではまた。
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