こんにちは、しーたか(@s_sakearchive)です。
新潟県の酒飲みで、この銘柄を知らない人はいないでしょう。
酒屋さんはもちろん、新潟に行けば、コンビニでも当たり前のように並んでいる、まさに「県民の日常酒」。今回は阿賀町の麒麟山酒造から、冬の限定酒をご紹介します。
『麒麟山(きりんざん) ぽたりぽたり 五百万石』です。
麒麟山といえば、ここ数年でブランドの大規模なリニューアルを行いました。
その過程で終売になってしまった商品もあります。少し寂しい思いをしたファンもいるかもしれません。私も昔は、『伝辛』の加水バージョンや原酒、『生辛』、『吟辛』あたりが好きで痛飲していたものです。
そんな麒麟山が送る、冬のしぼりたて「ぽたりぽたり」。新酒のしぼりたてのお酒ですなのですが、やはり中身は麒麟山らしく仕上がっています。
新潟の淡麗辛口酒の中でも、よりドライな方向性でキャラ立ちしている、硬派なスタイルがたまんないんですよね。じっくりみていきましょう。
『麒麟山 ぽたりぽたり 五百万石』の味わいは?
原料米は、地元・阿賀町産の「五百万石」を100%使用。1月頃には「越淡麗」バージョンも予定されていますが、12月のこの時期はキレの良い五百万石からスタートです。
グラスに注いで、まずは香りを取る。
昨今の流行りの酒のようなプンプン香るタイプではなく、あくまで食事の邪魔をしない奥ゆかしさ。控えめなメロン系の香りが広がります。
口に含むと、フレッシュなガス感とともに、舌の上に一瞬だけ甘みが乗ります。
「お、甘い?」と思ったのも束の間、すぐさまドライなラインへと急転換!
生原酒ならではのボリューム感はあります。でも、やっぱりそこは麒麟山らしく、徹底してドライな酒質だ。甘みに流されず、スパッと切れる。そして後に残る爽やかな苦味が、実に好印象です。
「ぽたりぽたり」という名前から、もっとジューシーで甘いお酒を想像する方もいるかもしれません。でも、このお酒の本質はやはり、ドライであることにつきます。
ただ辛いだけでなく、米の旨味をしっかり感じさせた上でのキレ。
これを飲んでいて、ふと食べたくなったものがあって。時期的にまだ少し早いですが、山菜の天ぷらなんか最高に合いそうじゃないですか?
ふきのとうやタラの芽が持つ春のほろ苦さを、このお酒の爽快な苦味とドライなキレで流し込む。これは最高のペアリングの一つだと思いますが、雪解けまでは待てそうにはないのが残念です。
おわりに
そんなわけで今回は『麒麟山 ぽたりぽたり 五百万石』をいただきました。
一瞬の甘みから、即座に訪れるドライなキレと爽やかな苦味。昔よく飲んでいた頃の麒麟山の良さはしっかり感じられる。その上で、以前より確実に美味くなっている気がします。
決して派手なお酒ではないのよね。でも、流行に媚びすぎず、自分たちの信じる「淡麗辛口」を磨き続ける。着実に歩みを進める蔵だなと、改めてリスペクトを感じる一本でした。
新潟の辛口ファンはもちろん、「最近の甘いお酒はちょっと飲み疲れるな」という方にこそ、この潔いキレを味わっていただきたいですね。
見かけたらぜひ、冬の味覚と合わせて楽しんでみてください。
それではまた。
新潟県の辛口寄りのお酒といえば、『想天坊(そうてんぼう』や『金鶴(きんつる)』も私は大好きです。こちらの記事もぜひどうぞ↓